イズミト湾横断橋調印式行われる―建設は日本のIHI
2011年09月08日付 Hurriyet 紙


イズミル-イスタンブル間を3時間半に短縮するゲブゼ-オルハンガーズィ-イズミル自動車道計画における最も重要な調印式に、交通省大臣 ビナリ・ユルドゥルム氏が出席して行われた。ユルドゥルム大臣は、1時間10分かかる自動車道が、(橋の建設により今後)6分に短縮されることを、時は金 なりとして評価した。

イズミット湾の北部ディルオヴァスから、南部ヘルセックブルヌまでを結ぶ架橋は全長約3kmとなる。世界最長の架橋の一つになる橋を含むこの計画により、 現在自動車道だと1時間10分、フェリーだと1時間かかっている(イズミット)湾横断の時間は、6分に短縮されることになる。

総工費11億ドルの橋は、2015年の完工を目標としている。橋を建設するコンソーシアム企業のうち、日本の石川島播磨工業(IHI)インフラ・システムは、ファーティフ・スルタン・メフメト大橋(通称:ボスフォラス第二大橋)と金角湾大橋を建設した。

ゲブゼ-オルハンガーズィ-イズミル自動車道計画の入札は2009年4月9日に実施され、ヌロール-オザルトゥン-マクヨル-アスタルディ-ユクセル-ゴジャイグループが提示した22年4ヵ月の期間見積もり(建設・運営)により入札して落札した。

■ユルドゥルム大臣:時は金なり

この計画が完成した暁には、多くの利益を得られると強調するユルドゥルム交通大臣は、「この計画により1時間10分かかる(イズミット)湾横断が、6分に 短縮される。今日、時は金なり、である。さらに、(時は)金より価値がある。我々が踏み出したこの調印式により、単にトルコだけでなく、人類にとっても重要 なこの計画において、具体的な一歩を踏み出したことになる」と述べた。

入札完了後の2009年4月以来、コンソーシアム企業が建設着工していることを説明するユルドゥルム大臣は次のように述べた。

「コンソーシアムにおける6企業は業務を分担している。最も重要なことは、架橋を誰がおこなうかであった。今日行った調印により、これも明確となった。橋 の完成のためには3年2ヵ月が見込まれている。あの地域には約40の造船所がある。彼らも鉄鋼部門で参加するならば、この計画は1年3カ月で完工させることができる。」

■(1999年)8月17日にこのような橋があったとしたら…

イズミット湾横断橋が建設される場所は重要であると述べるユルドゥルム大臣は、次のように話した。

「この橋が建設される場所で、1999年8月17日に我々も日本が経験したような災害を経験しましたマルマラ海大地震)。当時、この地域の交通 に問題が起きていました。このような橋があったならば、もっと早くに到達することが出来ていたはずでした。あなたがたの実施するこうした事業により、この地域がかつて経験した災害を、二度と繰り返さないことを可能とし、いつ何どきであっても、この辺りにもっと素早く、より簡単に到達でき、橋を使って必要とする人々の許に到達することが可能となるでしょう。計画は、したがって多面的な意味があるのです。社会経済面と、(行政上の)責任面です。地域と国の経済 に大きな貢献となります。繁栄と発展に非常に有効です。」

橋を6分で通過することを、海上(フェリー)と比較すれば10分の一、湾岸道路に較べ17分の一も時間を短縮できると説明するユルドゥルム大臣は、「今 日、時間がどのような意味をもつか、我々皆知っています。時は金なり、です。さらに、(時は)金より価値があります。今日、時間がお金よりも重要だと考えるなら ば、この橋が重要性を握っており、今日この橋の建設のために具体的な一歩が踏み出されたということにより、この計画上の疑問等が完全に払しょくされたことになります。計画は実現に向かって動きだしました。どのようなことがあろうとも、この計画は実現されます。」

■重要なポイントはブルサ

ユルドゥルム大臣は、この計画はイスタンブル-イズミル間で実現されるものであり、自動車道自体は既に完成しており、重要なポイントはブルサにあると述 べ、「イスタンブル-ブルサ間で、この橋により、アクチャ・オヴァ、環状線へとブルサに接続すると、3年~3年半後には、計画の大部分は既に稼働してい ることになるでしょう。一方で、イズミル側からもこちら側(ブルサ側)に向かう自動車道路が延びてきて、ブルサで連結します。ブルサ環状線から分岐してがエスキシェヒル、ヤロヴァ、イスタンブルへと伸びることになるでしょう」と話した。

■数字でみるゲブゼ-オルハンガーズィ-イズミル自動車道計画

・全長421km(自動車専用道377km、連結道路44kmからなる)
・イスタンブルーブルサ:1時間(現在2.5~3時間かかる)
イスタンブル-イズミル:3.5~4時間(現在8~10時間かかる)
・計画実現による節約:140kmの短縮(イズミル-イスタンブル間)、年間約8億7千万トルコリラのコスト減
・計画規模:65億ドル(融資分を除く)

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:石川志穂 )
( 記事ID:23881 )