ガーズィアンテプに世界最大のモザイク博物館オープン、初日来場者 3千人超
2011年09月12日付 Hurriyet 紙


5,500万ドルをかけて建設され、世界最大のモザイク博物館となったゼウグマ・モザイク博物館がガーズィアンテプに(公式)オープンし、翌日には3,000人以上が来館した。

9月9日、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相がオープン式典を執り行なったゼウグマ・モザイク博物館には、一般公開初日に1,288人が5リラを支払い入館した。18歳以下と65歳以上に至る約1,800人は無料で入館し、初日の来館者数は3,000人を超えた。

博物館関係者は一日の来館者数が3,000人を上回ったことを「記録的」と評価し、国内外の観光客から関心を集めつづけるはずであり、平均して一カ月あたり10万人の来館者を見込んでいると語った。

ゼウグマ・モザイク博物館には、30,000㎡の館内に7,075㎡の展示室があり、合計面積1,700㎡のモザイクが展示されている。同博物館はこの規 模をもって世界最大のモザイク博物館とされていたチュニジアのバルド博物館を凌いだ。ゼウグマ・モザイク博物館の地下階には紀元1世紀に作られた戦の神マルスの彫刻が、一階にはユーフラテス河畔の別荘跡で発見されたモザイク画が展示されている。発掘された「ポセイドンとユーフラテスの二別荘」、モザイク画、 壁画、噴水、柱、壁は、元の配置通りに発掘されたままの大きさで展示されている。

■「ロマ(ジプシー)の少女」はこんなに小さいんですか?

来館者が職員に最初に尋ねることは、ガーズィアンテプとゼウグマのシンボル「ロマ(ジプシー)の少女」のモザイク画についてである。博物館3階の特別セクションに展 示された「ジプシーの少女」を初めて見た人々は、思っていたより小さいという感想を抱いた。ほとんど全ての来館者が職員に「ジプシーの少女はこんなに小さ いんですか?」と訊いている。

迷路のように設計された一室の壁には、盗掘者によって大部分が損なわれたマイナスのモザイク画が飾られている。東ローマ時代の教会モザイク画の他に、紀元6世紀まで続いたタイプのモザイク画も「ジプシーの少女」と同じ階に展示されている。
今にも動き出しそうなモザイク画も来館者の関心を集めていた。

■盗まれたモザイクには写真を投影

博物館の多くのセクションで、古美術泥棒やトレジャーハンターがモザイクにいかに大きな損傷を与えたか強調されている。「ディオニュソスの婚礼」をはじめとする盗掘されたモザイクには盗まれた部分の写真が欠けた箇所に投影されており、いくつもの断片が今日まで見つかっていないことに気付く。ゼウグマ・モザ イク博物館は7月18日に(一部が)一般公開され、国内のみならず特にイタリア、フランス、ドイツ、日本の観光客から強い関心を集めている。

■トルコチームが修復

ガーズィアンテプ文化観光局のサリフ・エフィルオール局長は、博物館の36,000㎡の敷地には、5つの会議室、保管室、文書館、図書館、ミュージアムショップ、子どものアトリエ、駐車場、考古学品修復センターがあると説明した。

エフィルオール局長は、同博物館は照明技術、警備体制ともに世界的水準に達しているとし、次のように述べた。

「ゼウグマでの発掘作業で出土し博物館に所蔵されたモザイクの面積は、合計で2,600㎡になります。現在修復を終えた1,700㎡のモザイクが展示されており、残りの修復作業も続けられています。紀元1~6世紀に制作されたローマ時代のモザイクは、全てトルコチームによって修復され、年代順に発掘現場での状態のまま展示されています。ゼウグマ・モザイク博物館は、素晴らしいものに仕上がりました。この地域とトルコにとって非常に重要です。モザイクはこの地域の最も重要な文化財です。ガーズィアンテプはこの地域におけるモザイクの中心的位置を占めつつあります。」

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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:23940 )