革命最高指導者「パレスチナを分解してしまうような計画は、いかなるものであれ拒否する」(上)
2011年10月02日付 Jam-e Jam 紙

イスラーム国家はどのような論理でシオニズム略奪体制との関係を継続しているのか?

 《すべてのパレスチナ人にパレスチナのすべてを》。これは昨日朝にイスラーム革命最高指導者が「第五回パレスチナのインティファーダを支持する国際会議」において、パレスチナ問題に対してイスラーム共同体が採るべき戦略を明確化するなかで強調した、最も核心的な点である。

 革命最高指導者事務所の広報サイトによれば、ハーメネイー師はパレスチナやレバノンの抵抗組織の幹部指導者たち、《正義を希求する世界中の自律的思想のウラマーや知識人・思想家たち》、そしてイスラーム世界の首脳や議会関係者らを前に、パレスチナ問題に対するイスラーム共和国のプランを説明した上で、次のように指摘した。

イスラーム共同体の崇高なる目標、すなわち《パレスチナというイスラームの地をほんの少しでも諦めてしまうことなく、そのすべてを解放すること》という目標は忍耐、熟慮、神への信頼、そして《イスラームの各抵抗組織、諸国民、諸政府すべてによる一致した闘い》によってのみ成し遂げられるだろう。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はパレスチナ問題を、イスラーム共同体が抱える共通テーマの中で最も重要な問題であるとし、その理由について明らかにするなかで、次のように続けた。

イスラーム国家が略奪され、それが様々な国から集められてきたよそ者たちに与えられている。歴史に例を見ないこのような事件のなかで、終わりなき殺戮が、犯罪行為が、そして侮辱がムスリムに加えられている。そしてムスリムにとっての最初のキブラ〔※〕やその他のパレスチナの宗教施設が破壊されている。こうした事実こそ、パレスチナがイスラーム世界で第一の問題である理由なのだ。

※訳注:「キブラ」とは礼拝の方角のことで、現在はメッカのカーバ神殿の方角に向かって礼拝が行われるが、イスラームの創生期はエルサレムの方角に向かって礼拝を行っていたため、ここでの「ムスリム最初のキブラ」はエルサレムを指す。

 同師はシオニスト体制を「イスラーム共同体の脇腹に突きつけられた西洋の剣」と呼んだ上で、「イスラーム世界でもっとも敏感な場所に創られた、シオニズムにもとづく偽りの政府・社会は、イスラームとムスリムに対峙するための抑圧主義諸政府〔=欧米諸国〕の政治的、安全保障的、軍事的基地へと変貌を遂げている。この事実は、パレスチナ問題が〔イスラーム共同体にとって解決されるべき〕優先課題であることの、もう一つの理由なのである」とも述べた。

〔‥‥〕

つづく


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( 翻訳者:神田浩輝 )
( 記事ID:24184 )