サーレヒー外相「アフガニスタンにおける平和と安全は軍国主義の終焉が必要」
2011年12月07日付 Mardomsalari 紙

 イラン外相は第2回ボン会議において、イラン・イスラーム共和国のスタンスとして、「アフガニスタンで軍国主義が終焉を迎えたときに初めて、〔同国に〕平和と安全を構築しようとの国際的な努力が効果をあげるようになるだろう」と述べた。

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 サーレヒー氏は更に、アフガニスタン政府当局に向けて、次のように続けた。「残念ながら、過去10年間にわたってアフガニスタンでは平和と安全が確立されてこなかった。この間、テロは根絶されるどころか、むしろ拡大すらしている。イランは、アフガニスタンにおける安全の責任が同国のアフガン人部隊に移譲されるべきであると信じる。アフガニスタン問題の解決は、軍国主義によっては不可能である。話し合いで解決されなければならない」。

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 サーレヒー氏は更に加えて、「イランは、アフガニスタン各地に対する軍の攻撃によって生じている人権侵害を非難する。第2回ボン国際会議をはじめとする各国際会議は、人権侵害に対応し、その防止のために適切な手段を採択するべきだ」とも述べた。

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 ハーミド・カルザイ・アフガニスタン大統領はこの会議で、アフガニスタンの復興に向けて、同国の国民に対する国際的支援を訴えた。こうした呼びかけの一方で、国際社会はアフガニスタンへの支援のあり方をめぐって、いまだ意見の一致を見ていない。

 報道によると、ハーミド・カルザイ氏は、欧米諸国の部隊が撤退した後、アフガニスタンの安全確立の義務を負うことになる自前の軍事・治安部隊の費用を賄うべく、2014年以降、年に約100億ドルの財政支援を拠出するよう海外に求めた。

 その一方で、アフガニスタンは前年に157億ドルの支援を海外から受け取っている。同国の〔国内〕総生産の9割以上が、直接的あるいは間接的に海外諸国からの支援に依存している格好だ。専門家らによると、もしこの支援が削減されれば、アフガニスタン政府は多くの困難に直面し、36万人に達する予定の自前の軍・警察部隊向けの費用を賄うことすら不可能になるという。

 専門家らはまた、アメリカ側の代表者たちとターリバーンが協議を行っているとの情報が伝わっていることにも言及しつつ、次のような疑問を呈している。すなわち、敗北を喫したわけでもなく、いまだ十分な力を保持しているターリバーン、再びアフガニスタンで勢力を伸ばすためには、ただ外国の部隊が撤退するのを待てばよいターリバーンが、どうしてこのような状況でアメリカとの交渉のテーブルに着く必要があるのか、というのだ。

 こうした中、2014年以降も米軍の一部がアフガニスタンにとどまり続けるとの報道に対して、近隣諸国、特に中国は反発する姿勢を示している。ロシア外相も昨日、アフガニスタンの中立化を求める発言を行っている。この手の会議の枠外にある要因が、アフガニスタンの安定と平和、そして将来に大きな役割を果たしていることを、このことは示している。

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( 翻訳者:8405127 )
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