イラン、アメリカの「脅迫行為」に反発
2011年12月15日付 Jam-e Jam 紙

外務報道官「イランはホルモズ海峡の閉鎖を考えているわけではないが、この種の発言はアメリカの脅迫行為に対する自然な反応」

 アメリカがイランに対して心理戦を仕掛け、同国大統領がイランとの〔軍事〕衝突の可能性について言及したことに対し、一部のイラン当局者は、脅威が迫った場合には、イランはホルモズ海峡を封鎖することになるだろうと宣言した。

 ジャーメ・ジャムの報告によると、バラク・オバマ米大統領は発言の中で、イランに対しては〔軍事行動を含む〕あらゆる選択肢がテーブルの上に載っている〔=検討されている〕と述べた。これに対し、ラーミーン・メフマーンパラスト外務報道官をはじめとする我が国の当局者は、イランは周辺地域の安定を重視しており、地域各国が安全と平穏が確保された状況下で〔地域の〕進歩と発展に向けて邁進できるよう、努力していると表明した。

 メフマーンパラスト報道官は〔イラン国営放送傘下のアラビア語放送局の〕アル・アーラム放送とのインタビューの中で、イランに対する脅迫行為はイランに対する心理戦にすぎないと指摘し、次のように続けた。

西洋諸国、特にアメリカとシオニスト体制は、〔イラン周辺〕地域で軍事行動を起こそうなどと、決して考えてはいない。なぜなら、そのような行動は極めて大きなコストを彼らに強いることになるからだ。それゆえ、彼らは心理戦を仕掛けることで、自らの失われた威信を一部取り戻そうとしているのである。だから、この問題に過度の関心を払うべきではない。

 一部の国会議員は、イランに対する脅威への一つの抑止力として、ホルモズ海峡の封鎖について言及している。メフマーンパラスト氏は、それに対するイランの能力について、「ホルモズ海峡の封鎖は検討対象にないということを、イラン・イスラーム共和国はこれまで何度も表明してきた。しかしこの種の発言は、アメリカの脅迫行為に対する自然な反応と言える」と語った。

 他方、国会の国家安全保障外交政策委員会の国内治安部会の部会長を務めるパルヴィーズ・サルヴァリー議員(テヘラン選出)は、ペルシア湾ならびにホルモズ海峡でイラン軍による軍事演習が行われる予定であることを明らかにした上で、イランに対するアメリカの脅迫行為が実行に移された場合には、イランはホルモズ海峡の封鎖をもって応答することになろうと表明した。

〔‥‥〕

 同氏はイラン・イスラーム共和国は地域の平和と安定の保持を望んでいると述べた上で、「もし一部の国がイランを不安定化させたいと考えているのなら、この不安定化は地域全体に及ぶことになるだろうということを覚悟しておくべきだ」と語った。

 同氏はさらに、敵の脅迫行為に対するイランの選択肢の一つとして、ホルモズ海峡の活用があるとの見方を示した上で、「この海峡は、イランにとって安全が確保されているときに〔のみ〕、〔ペルシア湾岸諸国〕すべてにとって安全なものとなるだろう」とも述べた。

〔‥‥〕

 同じく、国会の国家安全保障外交政策委員会の人権部会の書記を務めるザフレ・エラーヒヤーン議員も、アメリカはイランに対して様々な緊張を作り出そうとしていると指摘した上で、ペルシア湾でのイランの軍事演習の実施について、「この手の演習はイランの力を示すものであり、〔予定されている演習によって〕国の力が披露されることになろう」と述べた。

 テヘラン選出の同議員はジャーメ・ジャムとのインタビューの中で、イラン・イスラーム共和国がホルモズ海峡の封鎖に関してどのような考えをもっているのかについて、「この〔ホルモズ海峡を封鎖するとのイラン側の〕脅迫は、アメリカの振る舞いに対して示されたものであり、敵が過ちを犯し、イランの船舶による〔ペルシア湾〕地域の航行を阻害しようと企てた場合には、必ず実行に移されるだろう。もちろん、このような事態が起こる可能性は低い。というのも、彼らはイランの力をよく承知しているからだ」と語った。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:24991 )