国軍総司令官、アメリカの艦隊に警告
2012年01月04日付 Jam-e Jam 紙


 大規模海上軍事演習「ヴェラーヤト90」が終了し、国軍海上部隊による閲兵式が行われた。こうした中、国軍総司令官は米艦隊に対し、同国の航空母艦を再びペルシア湾に戻さぬよう、警告を発した。アターオッラー・サーレヒー少将はさらに、アメリカに対してこの警告を真剣に受け止めるよう強調、「われわれは警告だけで満足するようなことはない」と明言した。

 また軍統合本部の文化・防衛宣伝担当副参謀長を務めるジャザーイェリー司令官も、ホルモズ海峡を封鎖するだけの力がイランにはあることを強調した上で、「イランは今のところこの力を利用するつもりはないが、イランの防衛ドクトリンは、『脅威に対しては倍の脅威〔で答える〕』というものだ」と指摘した。

〔‥‥〕

 国軍総司令官は昨日、軍事演習の閉幕式の傍らで、〔‥‥〕次のように言明した。「アデン湾や紅海、地中海などに進出し、アデン湾では〔海賊と〕戦闘を行うなど、われわれは海上において大きな経験を積んできた。これらの経験はわれわれの戦闘能力の向上につながっている。またわれわれは、今次の演習で極めて適切かつ良質の〔軍事的〕成果物・武器の評価を行った。ミサイル防空システムもそうしたものの一つである。われわれは今回初めて、『メフラーブ』システムをテストし、結果を残すことに成功した」。

 サーレヒー司令官はその上で、「今次の演習には、友好国であれ、敵国であれ、すべての国に対してのメッセージが含まれている。敵はこのメッセージをよく理解し、演習が開始されるや、アメリカの航空母艦はペルシア湾から退去して、ホルモズ海峡を通ってオマーン海に移動した」と指摘した。

 イラン学生通信の報道によると、同司令官はさらに「われわれは不条理なことは何も求めてはいないが、しかしいかなる脅威にも〔対抗する〕用意ができている」と語った上で、「彼ら〔=米軍〕には、以前いたペルシア湾地域に艦隊を戻さぬよう警告する。なぜなら、われわれは警告を繰り返すことに慣れておらず、一度しか警告しないからだ」と述べた。

 サーレヒー総司令官はさらに、「海上でのわれわれの動きは、受動的なものでも攻撃的なものでもない。公海上で訓練を行い、イスラーム共和国と〔その他の〕イスラーム諸国の利益を守ることを目的としているにすぎない。イスラーム共和国の友好国には、イランのような兄弟国に頼る方が、西洋諸国やアメリカに従属して、威信も名誉もお金もなくしてしまうよりいいということを、理解して欲しい」と明言した。

革命防衛隊の海上部隊も力を誇示へ

 サーレヒー国軍総司令官やジャザーイェリー軍統合副参謀長に加え、軍統合参謀長も、我が国に対する西洋諸国の脅迫行為に反応を示している。ハサン・フィールーズアーバーディー少将は、「イラン国民は脅迫に屈してしまうような国民ではない。このようなことをしようと考える者は、誰であれ、大きな代償を払うことになるだろう」と語った。

 演習最終日に行われた国軍海上部隊の閲兵式に出席したフィールーズアーバーディー司令官はその上で、「イラン国民は軍事技術や科学の進歩において、毎月のように成長を遂げている。どの演習でも、国防と抑止を旨とするイスラーム共和国の防衛ドクトリンに合った、強力な兵器が発表されている」と言明した。

 同司令官はさらに、「近く、革命防衛隊の大規模海上部隊の力も〔世界に〕示す予定である」ことを明らかにした。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:25068 )