トルコの首都はイスタンブル?―米大学生のトルコ知識調査
2012年03月26日付 Yeni Safak 紙

アメリカのある大学でトルコに関する知識と認識について行われた調査結果によると、アメリカの人々はトルコをあまり知らないようだ。しかしアメリカの人々は、トルコから民主主義で現代的な国家を連想しているという。

カイセリ・マリクシャー大学の経済経営学部国際政治学科のアブドゥッラー・ユヴァジュ准教授が2009年のトルコがアメリカで強力な観光キャンペーンを行った時期に、アメリカの学部教育でトップ50に入り、所得水準のとても高い裕福な白人たちが学ぶセンター・カレッジで行った調査結果は、アメリカ人のトルコに関する知識と認識についての重要な手がかりを与えている。

調査結果によると、トルコは、(トルコとアメリカ)2国家の関係が濃密であるにもかかわらず、アメリカ人によってあまりよく知られていないという。それと当時に、アメリカ人はトルコという単語は現代的かつ民主主義的な国家を連想させると言っている。

ユヴァジュ准教授は、2009年に始まった調査のためセンター・カレッジが選ばれた主な理由は、将来的にアメリカの経済と政治を担っていく学生たちがこの大学で学んでおり、教育レベルが高いためアメリカの一般的な考え方に関して的確な情報を得られると考えたためだと語った。また同准教授は、調査は、学生グループのトルコに関する知識と認識をはかる形式で、二つの目的をもって行われ、トルコ人は何語を話すか、トルコ建国の指導者は誰か、トルコの首都はどこか、といった簡単な質問がなされたと述べた。

知識問題の結果はあまりよろこばしいものではなかったと述べるユヴァジュ准教授は、次のように話した:「学生たちの60%はトルコの首都をイスタンブルであると思っており、アンカラであると知っているのはたった20%だった。学生たちの80%はアタテュルクをトルコ建国の指導者であるとは知らず、学生たちの20%はトルコ人がアラビア語を話していると思っている。とても興味深いのは、学生グループの中にはトルコ人はムスリムではないと言う者もいて、また20%以上が『トルコ人は東方正教会に属している』と言った。これを奇妙なことだと思うべきではない、なぜならトルコの大学で同様の調査をアメリカについて行ったとしても、その知識水準は低いであろうと考えられるからだ。」

ユヴァジュ准教授は、トルコがあれほどの広告や紹介キャンペーンを行なっていた時期に、これほど優秀な学生グループがトルコについて少ししか知らないという興味深い結果になったと語った。アメリカが国家として外の世界に開かれていたとしても、アメリカ人は外の世界に対し閉鎖的であると説明するユヴァジュ准教授は、次のように続けた:「ニュースがローカルで、閉鎖的な国では、外で何が起きているかを十分に知ることはできない。しかしこれほど知られていないということは、トルコがこの問題についてすべきことがあるということを示している。少なくともアメリカ人のトルコについての知識を増やすために。トルコはアメリカの日常生活において身近なものではなかった。今のところ官僚機構と国家機構において認識されているにすぎない。国務省や国防総省でトルコはとてもよく認識されている。しかしそれと一般市民の認識との間には、断絶があるのだ。」

ユヴァジュ准教授は調査の認識に関する部分については、知識をはかる質問に比べより良い結果になったと話した。大部分の学生がトルコについて明確な認識を持っていないにもかかわらず、アメリカ人はトルコから民主主義的で現代的な国家を連想していると指摘するユヴァジュ准教授は、言葉を次のように続けた:「学生たちの55%はトルコがアメリカ人には民主主義的な国家を連想させると言っている。これはそうであると知っているからではないが、しかしトルコはアメリカ人にこのように連想されているのだ。もちろん彼らは強くそう考えているわかではなく、その認識はもろくてすぐに変わりうるものだ。しかしながらこれらの結果は、何らかの方法で、ここからさらに(トルコに関する認識を)構築しうる基盤があることを示している。約80%もの学生が、トルコは先進国のカテゴリーに入ると話している。これも断定的な認識ではないが、学生の最初の連想の多くはネガティブなものではなかった。」

ユヴァジュ准教授は、アメリカにおいて、毛皮反対運動と、トルコの歴史に関するネガティブなプロパガンダが行われたにもかかわらず、調査対象となったグループがトルコと聞いて、民主主義的で現代的であると連想することを強く主張すべきだと強調した。
アブドゥッラー・ユヴァジュ准教授は、最後に学生たちがフェイスブックやユーチューブ世代であったことを述べ、「このような世代がトルコについてのイメージを形作るのはとても簡単だ。この若い世代に焦点があてられれば、トルコについてのイメージがもっと正しく形作られると信じている」と結んだ。

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( 翻訳者:門野淑香 )
( 記事ID:25919 )