1ドル3500トマーンに:全国大学生イスラーム協会、経済問題に対する政府の無策を批判
2012年10月02日付 Mardomsalari 紙

【政治部】全国大学生イスラーム諸協会(団結強化事務所)は声明を発表し、外貨をめぐる状況に厳しい反応を示した。

 シャヒード・ラジャーイー大学、シャリーアティー大学〔※いずれもテヘランにある大学〕、ロレスターン医科大学、マシュハド・パヤーメヌール大学〔‥‥以下、地方大学が続く、計15校〕などのイスラーム協会が署名したこの声明には、次のようにある。

過去数ヵ月間で、経済の混乱のために市民生活が窮地に追い込まれ、時間が経つにしたがって、社会における階級格差が広がりを見せている。それにもかかわらず、〔政府の〕責任者の誰一人として〔経済状況への〕このような無策に対する責任を取ろうとしないのは、実に遺憾であり、憂慮すべき事柄である。経済的スローガンを掲げ、国民の票によって政権を獲得した政策実行者たちが自らの約束履行に抗っている様を、高貴なる我が国民が目にしなければならないとは、一体どうしたことであろうか。選挙の時に、「石油を食卓に」といった〔石油収入の国民への公平な配分を謳った〕スローガンを唱えたにもかかわらず、国民の総体的な購買力を下落させるほどに無為無策に務めている責任者たちは、今どこにいるのか。

 声明は続けて、「我が国には石油やガスといった天然資源がこれほどあるというのに、我が国の国民は天井知らずのインフレや物価高に直面し、我が国があたかも神の恵みをもたぬ弱小国家とさして変わらぬ状況にあるように見えるのは、一体どうしたことだろうか」と続けている。

〔‥‥〕

フェルドウスィー広場にある両替商、シャッターを閉める

 外国為替市場の大混乱を受け、テヘラン・フェルドウスィー広場にある両替商の多くは、店のシャッターを閉めた状況にある。

 テヘランの外貨販売商らが集まる、イスタンブール交差点からフェルドウスィー広場にかけての地域を取材したメフル通信記者が伝えたところによると、外貨レートの大混乱を受け、フェルドウスィー広場にある両替商の多くは、店のシャッターを完全に閉めるか、外貨販売を完全にストップしているかのいずれかだという。その一方で、マヌーチェフル広場(現在閉鎖中の英大使館前)からフェルドウスィー広場手前までの道沿いにある両替商は、価格を伝える掲示板にドルやユーロの価格を掲示するのを控えている。

 他方、イスタンブール交差点にある両替商、つまり中央銀行に近接する両替商は依然として、各種外貨や金貨の価格を〔その時々の変動に合わせて〕瞬間瞬間で掲示板に掲示している。イスタンブール交差点にある両替商「ミーラード」の掲示板に掲示された最新のドルの価格(15時30分現在)は、1ドル3500トマーン、1ユーロ4500トマーンとなっていた。この両替商では、これら2通貨の買い取り価格は、それぞれ3400トマーン、および4350トマーンとのことである。〔‥‥〕メフル通信の記者が目撃したところによれば、監視機関が不在の中、テヘランの外貨販売業者が集まる地域はブローカーや投機筋であふれていたという。

 こうした中、外国為替市場の大混乱は各種金貨の市場価格にも大きな影響を与えており、両替商の掲示板に掲示された「自由の春」金貨の価格は、128万トマーンから140万トマーンとなっている。〔※訳注:約1ヵ月前の金貨の価格は約91万トマーンだった〕

 ここ最近の外国為替市場及び金貨市場の混乱の一方で、国の経済当局はいまだ市場の現実に目を閉じたまま、夢の中をさまよっているようだ。この混乱に起因する新たな物価高の波によって、この夢も必ずや覚める日が来るだろう。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:27751 )