「結婚危機」が進行中:金貨市場の混乱、家庭生活にも陰
2012年10月07日付 Mardomsalari紙

 経済問題が、婚姻件数の減少を引き起こしている最大の要因というわけではない。しかしここ数年、家庭生活を築きたいという若者たちの思いが弱まっていることに、この問題がますます強く関わるようになっているのも事実だ。金や金貨の価格が1時間ごとにめまぐるしく変わる昨今、婚資金や家賃、生活費に対する結婚適齢期にある若者の不安も高まっている。

 メフル通信が伝えたところによると、道端で金貨や外貨の売買に勤しんでいる人々の間で〔市場に対する〕不安が生じているが、彼ら以外にも、金貨や金の最新価格に心を揺さぶられている人たちがいる。近い将来に結婚を予定している若者たちである。この時間に100万トマーンだった結婚指輪が、バーザールを散歩している間に130万トマーンになっているとも限らないからだ。

 刻一刻と上昇し続ける婚資金も、株価よろしく毎日のように値段が変化するナンやヨーグルトをめぐる不安も、ともに結婚を考えている若者たちにとって新たな悪夢となっている。もちろん、〔自らの家庭を築くという〕責任から逃れるための逃げ口上として、経済問題を持ち出す人もいるだろう。しかしここ数年は、結婚/離婚問題に対する経済的要因の影響力が確実に大きくなっている。

 社会問題の専門家であるアクバル・モフセニーファルド氏は、物価高が結婚件数に影響を与える可能性を否定しないものの、メフル通信に次のように述べている。

たとえ経済問題が結婚をめぐる問題にとって重要なファクターだとしても、それが単独で結婚件数の減少をもたらす要因となりうるという議論は、正しい分析とは言えない。経済状況が適当であるにもかかわらず、結婚しようとしない人、結婚を自らにとって束縛であると考え、束縛なしに気楽な生活を続けたいと思っている人もいるのである。

 同氏はさらに次のように続ける。

明日から、結婚をする者には5千万〔リヤール?〕を報酬として支給する、といった政策が打ち出されたとしよう。これで結婚件数の上昇にどれだけの影響があるだろうか。しばらくの間、件数が増えるかもしれないが、しかしそれも一時的なもので、そのうち若者の結婚願望の低下には、他の要因がもっと大きな影響を与えているということが示されるだろう。

 モフセニーファルド氏はしかし、経済的な要因は確かに社会的逸脱の発生には、極めて大きな影響を与えていると指摘する。「経済的に低い能力の男女は、多くの社会的問題に巻き込まれる可能性がある。例えば、女性がよりよい生活を手に入れるために、〔年齢などの点で〕不釣り合いな男性と結婚してしまう、といった問題である」。

〔‥‥〕

一時婚は結婚問題の解決にはならず

 ところで、政府関係者の中には、若者の結婚能力の欠如を解決する方法として、一時婚の普及を提言する者もいる。しかしモフセニーファルド氏は、こうした提案には反対の立場を示している。「社会学的な見地からいえば、一時婚の普及は社会道徳の一助とならないばかりか、国の結婚制度を崩壊させるものですらある」。

 同氏は続けて、「さまざまな調査が示すように、一時婚をする男性の多くは妻帯者である。こうした状況では、〔一時婚が普及すると〕女性は消費される商品として犠牲にされてしまうだけだ」と指摘する。

 同氏の指摘によれば、一時婚は安らぎの獲得という家庭生活構築の本旨を実現するものではなく、女性にとっては経済的な動機が、男性にとっては〔性的な〕快楽の追求が、こうした関係を築く理由となってしまうという。

 数字は一時間ごとに上がったり下がったりする。銀行口座のゼロの数が増える人もいれば、いつもより少なくなってしまう人もいる。〔外貨や金貨を売る店の〕ウィンドーの向こう側で変化する数字を、みんなが注視している。この数字次第で、ナンに始まり、結婚式の費用に至るまで、あらゆる価格が決まってしまうのである。

(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介
されています。)

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(翻訳者:ペルシア語記事翻訳班)
(記事ID:27800)