サルヴァティー議員、大統領喚問案について語る「大統領に政治的無能の判断が下る可能性も」
2012年10月09日付 Mardomsalari 紙

【政治部】第8期国会は〔3月中旬に〕アフマディーネジャード大統領を国会の場に呼び出し、大統領喚問というタブーを破った。これはイスラーム共和国史上初めてのことだった。とはいえ、アフマディーネジャード大統領は喚問を「真面目に」捉えず、〔スラングやジョーク、皮肉を交えながらの〕大統領の受け答え方は、多くの国会議員から批判を浴びた。そして今、経済状況が危機的な様相を帯びる中、大統領を再度国会に喚問する案が、一部議員たちの間で取り沙汰されている。

 この件について、大統領喚問案に署名をした一人であるムーサー・アッレザー・サルヴァティー議員(ボジヌールド選出)はハバル・オンラインとのインタビューの中で、今回国会は真剣な態度で大統領に対する喚問に臨むことになるだろうと述べた。

 サルヴァティー議員は、急激な動きを見せる外国為替市場の動揺を受ける形で、一部の議員が大統領の喚問を計画していることを明かした最初の人物である。その後、第8期国会でも大統領喚問の実現を追求したアリー・モタッハリー議員(テヘラン選出)がこの計画に合流、議員らの署名集めの責任者となっている。署名に応じた議員は、大統領の記者会見での質疑をみて喚問案への賛同を決意した議員たちで、その数はすでに80名に達している。〔※大統領を国会に喚問するには全議員の4分の1以上、数にして73名の賛成が必要〕

 第7期国会から国会議員を務めているサルヴァティー氏は、今回の大統領喚問案は前回のそれとは異なるものだと指摘する。〔政治的な〕平穏さが必要とされる時期に、こうした行為に出ることの是非については、同氏が自ら強調しているところであるが、同氏によれば、大統領の喚問は〔政治的な緊張を煽るのではなく、むしろ〕現在国が直面している経済問題の解決を目的としているという。

 同議員のインタビューの一部抜粋は以下の通り。

〔‥‥〕

あなたはすでに大統領の喚問を経験したことがあります。前回の喚問では、アフマディーネジャード氏の発言によって政府と国会の関係がさらに冷却化してしまいました。

今回は前回とは異なる。前回、大統領が国会に来たときは、われわれは彼に敬意を払った。しかし今回は、前回と同じような口調で話すつもりはない。大統領が再びあのような〔ふざけた〕レトリックを大胆不敵にも使うようなことのないよう、今回は遠慮会釈なく話すつもりだ。大統領がご自身や体制、そして国会議員らの尊厳を守ろうとしないようなことがあれば、大統領自身と同じような〔無礼な〕口調で、彼に話しかけなければならなくなるだろう。

大統領に対する喚問案がより高い段階に引き上げられるようなことはありませんか?

原理派内部では、記者会見での大統領の発言に抗議する声が大きくなっており、議員たちは記者会見での彼の責任転嫁に満ちた態度に不快な思いを抱いている。われわれはこれまで、制裁は国の経済に大きな影響を与えてはいないと、何度も強調してきた。ところが大統領は、すべての問題を制裁のせいにし、敵を喜ばせている。こうした発言やその他の事例から、議員らは大統領に対して、政治的無能の判断を下すことも考えている。

※訳注:憲法では、国会議員の3分の1以上が賛成すれば、国会は大統領の弾劾裁判を開くことができ、そこで3分の2以上の議員が大統領を「無能」と判断すれば、最高指導者に大統領の解任を進言することができる。

そのような方向に進めば、国に与える政治的悪影響が大きくなりすぎるとは思いませんか?〔国会の側が大統領に対して〕あまりに強硬な態度を取っているのではありませんか?

いずれにせよ、われわれは自らの責務を果たしているだけである。もし最高指導者が〔大統領の喚問は公の〕利益に反すると判断すれば、われわれはそれをストップするつもりだ。もし師から注意がなければ、〔大統領喚問案を〕前に進めるつもりだ。


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介
されています。)

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:27821 )