金曜礼拝導師ら、イラン衛星放送がユーテルサットから排除されたことに反発
2012年10月20日付 Jam-e Jam 紙


 全国の金曜礼拝導師らは、西洋諸国がイラン国営放送の国際衛星放送局による放送配信を停止する措置を講じたことを強く非難し、こうした措置はイラン国民の思想が〔世界の〕他の諸国民に輸出されることに対して、敵が恐怖心を抱いていることをよく示していると指摘した。

 イラン国営放送報道センターが伝えたところによると、金曜礼拝導師らは金曜礼拝での説教のなかで、このような破綻した行動は、とどまるところを知らないイスラームの目覚めの拡大に対して、イラン国民の敵が万策尽き果てて窮していることの表れであると述べ、イラン国営放送の海外向けの番組の配信を停止することは国際法に対する明らかな侵害であり、情報の自由な流れを妨げるものだと指摘した。

 アーヤトッラー・セイエド・アフマド・ハータミーは、昨日のテヘラン金曜礼拝での説教のなかで、イラン・イスラーム共和国の海外向け番組の放送配信が停止されたことはEU(ヨーロッパ連合)の直接的な圧力によるものだと指摘し、「もちろん、世界でのEUの評判は低下している。彼らは、表現の自由の擁護を唱えておきながら、〔イランの〕海外向け番組の放送停止を命じているのである」と述べた。

 同師はまた、次のように続けた。「彼らは、表現の自由を口実としてイスラームの偉大なる預言者を中傷し、侮辱的な風刺画を作成している。ところが真相の暴露をしているという理由から、一部の放送局〔が西洋の暗黒面を伝えるような放送をすること〕を許容する度量は、彼らにはないのである」。

 テヘラン金曜礼拝導師は、口笛を吹いたり、手拍子を取ったりして騒ぎを起こすことで、預言者の声が〔人々に〕届くのを阻止しようとする多神教徒たちの様子を描いた、聖コーランの描写を引き合いに出し、「もしあやつらがそのことに成功するならば、あなた方にも可能である。神の思し召しがあれば、イランの科学技術者たちはそう遠くない未来に、この数多の制裁に対抗しうる境地に達するであろう」と語った。

 東アゼルバイジャン州の最高指導者代理を務め、タブリーズ金曜礼拝導師でもあるアーヤトッラー・モジタヘド=シャベスタリーは、我が国の衛星チャンネルの放送を、人権および言論の自由を標榜する者たちが停止したことは、国際法に対する明らかな違反であるとの見方を示し、次のように述べた。「これらのチャンネル停止によって、西洋諸国の行動と言論の矛盾が露呈した。あやつらは、表現の自由、そして情報の自由な公開に反対なのだ」。

 スィースターン・バルーチェスターン州の最高指導者代理であり、ザーヘダーン金曜礼拝導師を務めるアーヤトッラー・ソレイマーニーも、次のように述べた。「イラン・イスラーム共和国は人類社会に対して、啓蒙と覚醒の呼びかけを発してきた。ところが、西洋列強は不法な行動によって、イランのテレビ局が衛星放送を行うことをできなくしたのである」。

 マシュハド金曜礼拝導師のアーヤトッラー・アラム=アルホダー、及びマルキャズィー州最高指導者代理でありアラーク金曜礼拝導師を務めるアーヤトッラー・ドッリー=ナジャフアーバーディーもともに、西洋の人工衛星を通じたイラン国営放送の海外向け番組の放送を禁止することで、敵は「表現の自由」という主張における自らの嘘と偽善を、世界の人々に見せつけたのだと強調した。

 ガズヴィーン臨時金曜礼拝導師もまた、EUの命令によってイランの衛星放送が停止されたことを批判し、「制裁を主導する者たちの目的とは、正義の声に世界が耳を傾けないようにすること、そうすることでウォール街で起きたような運動〔※2011年9月にアメリカ・ニューヨークで発生した、若者による格差是正を訴える「ウォール街を占拠せよ(OWS)」運動のこと〕の再発を防止することにあるのである」と述べた。

〔‥‥〕

Tweet
シェア


関連記事(イラン国営放送の国際放送、欧米による検閲を受ける)
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:8409119 )
( 記事ID:27998 )