国会議員「インフレと通貨価値の下落はわれわれの経済の現実」
2012年11月27日付 Mardomsalari 紙

 国会経済委員会の副委員長は、国の経済の現実として通貨価値の下落とインフレを指摘し、この領域で抜本的対策を講じる必要があると強調した。

 モハンマド・レザー・プールエブラーヒーミー氏は、ニュースサイト「ゼンデギー」記者とのインタビューの中で、イラン経済の根本的現実は何かとの問いへの回答として、インフレと通貨価値の下落について言及し、この領域にかかわる問題の解決に向けた対策の必要性を強調した。

 同氏は、通貨価値の下落は我が国の経済にとって一つの現実だと指摘しつつ、「中国のように、通貨価値の下落によって生じた状況を利用して、国内経済の活性化の契機とすることに成功した国も、一部にはあるのである」と述べた。

※訳注:上記の発言は、1990年代後半のアジア通貨危機のことを指し、「中国」と「タイ」「韓国」等とを混同しているものと思われる。

 国会の経済委員会副委員長は、「中国のような一部の国は、自国通貨の価値下落と国内生産の増加によって、自国の経済を発展させた。つまり脅威をチャンスへと変え、それを自国の利益に利用しているのである」と述べ、さらに次のように続けた。「中国は自国通貨の価値下落に伴って、国内生産とその製造業者を輸入・海外生産の代替とした。そうすることで同国は、一つの深刻な脅威から、一つの根本的かつ建設的なチャンスを作り出すことに成功したのである」。

 同氏は、国内生産が増加すれば国民生産も活性化すると指摘した上で、「これこそ、まさに革命最高指導者が追い求めていることに他ならない。同師は本年を『国民生産の年』と命名することで、国内の投資家たちを保護する方向へと進む必要性を強調されたのである」と述べた。

 同議員はさらに、「われわれは中期的・長期的計画を立てることで、国民生産を強化し、そうすることで自国通貨の価値を高めなければならない。これは実現可能である。なぜなら他の国々の経験が、このことを証明しているからだ」と付け加えた。

 経済委員会副委員長は、社会にはインフレという問題も存在すると指摘した上で、この問題も我が国の経済のもう一つの現実であると指摘し、その解決に向けた抜本的対策を〔政府に〕求めた。
 
 プールエブラーヒーミー氏は、現在のインフレは現実の問題であると指摘した上で、「いずれにせよ、根本的脅威から国の発展と成長のためのチャンスを作り出すことが必要だ。このチャンスは、国民生産を強調し、労働とイラン人投資家を保護することなしに生まれることはない」と語った。

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( 翻訳者:8410128 )
( 記事ID:28450 )