イラン、国連の人権決議を政治的なものとして批判
2012年11月29日付 Jam-e Jam 紙

 イランの国連大使は、イランに対する人権決議の発議のために開催された国連総会・第三委員会における演説の中で、この決議は政治的なものであるとの認識を示した上で、その中にはプロフェッショナルな仕事とは言えない一方的な内容が含まれていると強調した。

 人権問題をめぐる反イラン決議に対する投票では、68ヵ国が棄権票を、31ヵ国が反対票を、そして83ヵ国が一部の西洋諸国、とりわけアメリカやカナダのロビー活動によって、賛成票を投じた。その一方で、インド、中国、エジプト、エクアドル、キューバ、ベネズエラ、エリトリア、クウェート、レバノン、オマーン、パキスタン、ニカラグアなどの国連大使が反イラン決議の採択に反対した。ベラルーシ、ブラジル、ソマリア、中国、ロシア、北朝鮮、キューバ、およびベネズエラの国連大使はさらに、反イラン決議の内容に反対する立場で演説を行った。

 モハンマド・ハザーイー大使は、イランに対する人権決議が採択される前に演説を行い、この決議を非建設的であると指摘した上で、「この決議書はカナダの国内政治に基づいてイランに対し提出されたものであり、その目的はイランに対して人権に関する〔国連の〕制度を悪用することにあるのだ」と言明した。

 イラン国連大使は、この決議は特定の数ヵ国の利害を反映するものに過ぎないとの認識を示し、「このような決議は国連人権理事会の信用を傷つけるものだ」と明言した。

 ハザーイー大使は決議書の内容に触れて、「この決議書では、イランに対して150以上もの根拠のない主張が挙げられているが、〔イランにとって〕肯定的な内容は限定的かつ僅かにしか触れられていない」と述べた。

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 ハザーイー大使はまた、「我々はこれらの非難への返答として53ページにもわたる報告書をすでに準備し、国連人権理事会に提出したが、しかし残念なことに、イラン人権特別報告官はそれに関心を払わず、決議書の草案の中にそれを用いようとしなかった」と述べた。

 我が国の国連大使は、人権擁護国とされる国々がシオニスト体制の大罪の前では死の沈黙を守っていると指摘し、「その手が数千人の血で汚れているイスラエルが、イランに対するこの決議書の提出国に含まれているとは、まったくもって笑い種だ」と語った。

 ハザーイー大使はまた、カナダ国連大使のイランに対する非難にも言及し、同大使に向けて「あなたがイラン国民の代弁をする必要性など、イラン国民は感じてなどいない」と指摘した。

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( 翻訳者:8410134 )
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