イラン、アゼルバイジャンがイランとの国境往来を規制したことに反発
2012年12月13日付 Mardomsalari 紙

 駐アゼルバイジャン共和国イラン大使は、イランとアゼルバイジャンの国境地帯に住む住民の往来を簡素化するために両国の間で交わされた了解覚書を、アゼルバイジャン議会が破棄したことに触れ、「麻薬撲滅のためには、それ独自の手法があるのであり、そのために人々の往来を阻害する必要はない」と述べた。

 モフセン・パークアーイーン氏はイラン学生通信(ISNA)との会見の中で、「イラン・イスラーム共和国は常に、イランとアゼルバイジャン共和国両国の国民による往来をサポートし、その実現のために必要な便宜を図ってきた」と指摘した。

 同大使はその上で、次のように説明した。

たとえばイラン・イスラーム共和国はアゼルバイジャン共和国との市民レベルでの協力関係や交流の強化を図るために、2010年2月から一方的にアゼルバイジャン国民に対する査証を廃止した。この決定は依然として効力を持ち続けている。われわれの考えでは、イランはアゼルバイジャン共和国の気高き人々にとって第二の故郷であり、彼らは今後も旅行や聖地参詣、そのほかのことで〔自由に〕イランを訪れることができる。

 パークアーイーン氏はさらに、次のように続けた。

実際、アゼルバイジャンとイランの間で交わされた現在の了解覚書を延長しないとしたアゼルバイジャン国民議会の決定によって、〔アゼルバイジャン共和国に住む〕アーゼリー国民の〔イランへの自由な〕往来が妨げられるようなことはない。もちろん、今回の取り決め解消によって、国境地帯に住むイラン国民がアゼルバイジャンに入国するためにはビザが必要となり、ビザを取得するためにはテヘランあるいはタブリーズにまで赴く必要が出てくるだろう。このことは当然、特に国境地帯に住む人たちにとって、商取引にこれまで以上の手間がかかってしまうということを意味するのである。

 駐バクー・イラン大使は「今回のアゼルバイジャン議会の措置の目的は、同国への麻薬密輸を阻止するためだと言われているが、こうした意見は支持できるものではない。なぜなら、麻薬撲滅にはそれ独自の手法があるからだ。そのために人々の往来を阻害する必要はないのである」と続けた。

〔‥‥〕

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( 翻訳者:8410097 )
( 記事ID:28620 )