サイーディー「世界が圧制に立ち向かうならば、マフディー降臨もあり得る」
2013年01月06日付 Mardomsalari 紙

 革命防衛隊最高指導者代理は、「抑圧世界は、経済的・政治的圧迫によるイラン国民の敗北という夢を、墓場に持って行くことになるだろう。危機管理においてゼイナブ様〔※第三代イマーム・ホセインの妹。ホセインの一族郎党が殺害されたカルバラーでの悲劇を後世に伝えた〕が模範的な役割を演じたように、我が国民もさまざまな圧迫に対して、屈することなく自らの道を歩み続けることになるだろう」と述べた。

 イラン学生通信(ISNA)によると、ホッジャトルエスラーム・ヴァルモスレミーンのアリー・サイーディー師は、ゴムで開催された《知の先駆者たちとヴェラーヤト(国/統治)の守護者たち》セミナーにおいて、イスラーム革命および世界の統治の歴史の中で起きた三大事件について触れ、「歴史上、敵が全力で滅ぼそうとした初めての革命が、ファラオに対するモーセ様の革命〔※出エジプトの物語を指す〕であった」と述べた。

 同師はその上で、「この革命で、ファラオはモーセ様の誕生を阻止し、亡き者にしようとあらゆる手を尽したが、神の御意志により、モーセ様はアースィヤ〔※当時のエジプト・ファラオの妻。モーセの養母〕の許で育てられ、ファラオ政権を滅ぼしたのである」と続けた。

 サイーディー革命防衛隊最高指導者代理は、歴史上のもう一つの大革命について、次のように述べた。

預言者〔ムハンマド〕が最期の日々にガディールで行った演説〔※〕こそ、実際、偉大な世界革命だったと言えるだろう。それは大いなるイスラーム運動の基礎を築いたからだ。ガディールの演説は、審判の日が到来するまでの人間による行政統治のあり方を定める憲章なのである。この演説の中で、時の主〔※第12代イマーム・マフディー〕による世界統治が3度にわたって言及されている。ところが〔カリフ位の簒奪を目論む者たちによって〕騙された一部の者たちはアリーを退け、ガディールでの演説内容が実現されるのを阻み、自らの〔本来の〕指導者〔=アリー〕を見捨てて最悪の状況下に置いたのであった。

※訳注:預言者ムハンマドが最後のメッカ巡礼から戻る際、フンムの泉(ガディール)という場所で、アリーをイスラーム共同体の後継指導者に選出したとされる演説のこと。シーア派はこれを根拠に、アリーこそが本来のイスラーム共同体の指導者であると考えている。

〔……〕

 同師は、神の御意志と人民の決意こそが、現代におけるイスラーム世界革命実現の必要条件だとし、次のように続けた。「今日、不信仰者たちの世界、そしてホワイトハウスの首領たちは、イスラーム的な世界政府の樹立に向けた神の御意志に抗おうとしている。現下の状況において、イスラーム的な世界政府が実現されるかどうかは、神の御意志と人民の決意に懸かっている」。

 サイーディー師は、〔イスラーム世界の〕覚醒を促し、時のイマームによる統治に備えるにあたっては、イスラーム法学者〔=ハーメネイー最高指導者〕の指導・監督(ヴェラーヤト)への忠誠が大切な要件となると指摘し、次のように述べた。

もし時のイマームが何年たっても御隠れのままだとすれば、それは人民が〔政治運動の〕表舞台にきちんと参加していないことが原因である。もし世界が、世界的な圧制に対して一致して立ち向かうならば、時の主は必ずや降臨なさるだろう。世界の終末の様子、そして時のイマームの再臨の条件については、イスラームの数々の伝承の中で語られているが、そのことへの我々の関心はあまりに少なすぎた。

〔……〕

 同師はまた、「人々は、ヴェラーヤテ・ファギーフ〔※イスラーム法学者の監督との意。イラン・イスラーム共和国体制の統治理念〕を守り強化させ、敵に抵抗し、経済的圧迫に耐え、革命の理想とともに歩むことで、イスラーム的な世界政府の樹立に寄与することができる。実際、エジプトやリビア、その他の地域諸国で起きた変革が〔救世主マフディーの〕降臨を準備するのであり、〔元エジプト大統領の〕ホスニー・ムバーラクやサッダーム・フセインが〔権力の座に〕居座っていたのでは降臨はあり得ないのである」と指摘した。

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( 翻訳者:8409119 )
( 記事ID:28883 )