ハーメネイー最高指導者「政府と国会が未証明の資料を理由に非難し合うのは聖法に反する」
2013年02月16日付 Jam-e Jam 紙

【ジャーメ・ジャム・オンライン】イスラーム革命最高指導者のアーヤトッラー・ハーメネイー閣下は本日、タブリーズ市民との面会のなかで重要な声明を発表し、〔労働相の〕弾劾の日に国会で起きた出来事について、「ある機関の長が未証明の資料を理由に、別の二つの機関を非難するのは、聖法に反する行為であり、国民の権利を破壊するものである」と述べた。

※訳注:上記のハーメネイー最高指導者の発言は、2月3日に国会内で行われた労働相への弾劾裁判のなかでアフマディーネジャード大統領がアリー・ラーリージャーニー国会議長とサーデグ・アーモリー=ラーリージャーニー司法権長官の金権腐敗疑惑を告発し、ラーリージャーニー国会議長がアフマディーネジャード大統領の行為をマフィアめいた陰謀などと、極めて強い調子で非難したことを背景としている。詳しくは、この記事の訳注部分を参照。

 ジャーメ・ジャム・オンラインがアーヤトッラー・ハーメネイー作品保存発行事務所のサイトを引用する形で報じたところによると、バフマン月29日〔2月17日〕のタブリーズ市民蜂起〔※〕を記念して行われた面会で、ハーメネイー最高指導者は「国民は倫理的・精神的平穏を望んでいる。私は今のところ、〔大統領や国会議長を非難・懲戒するのではなく、彼らに〕忠告を与えることにしたい」と述べた。

※訳注:「バフマン月29日」はタブリーズで大規模な反王制暴動が発生した1978年2月18日のことで、100名近くが死亡したとされる。なお、閏年の関係でバフマン月29日は、今年は西暦の2月17日にあたるが、例年は2月18日である。

 革命最高指導者は発言の別の箇所で、「国会での〔労働相の〕弾劾がそもそもの間違いであった。それも、大臣には関係のない理由で行われた弾劾だった。尊敬すべき国会議長が〔アフマディーネジャード大統領から投げかけられた嫌疑に対して〕自身を擁護した際の発言も、少々行きすぎであり、必要の無いものだった」と指摘した。

 同師は発言の別の箇所で、核問題について「われわれは、核兵器廃絶を信じており、核兵器を作りたいとは思わない。しかし、もし仮にこうした信念を持たずに、核兵器の保有を決断したならば、いかなる大国もわれわれを阻止することはできなかっただろう」と強調した。

※訳注:ハーメネイー最高指導者の発言全文によれば、上記の発言は、オバマ米大統領が一般教書演説でイランによる核兵器開発阻止を明言したことに対して、「アメリカにはイラン国民を阻止することはけっしてできない」と応じたもの。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:29283 )