革命最高指導者:女性は革命の防衛のために、自らの存在をアピールせよ
2013年05月12日付 Jam-e Jam 紙

 神聖なラジャブ月(イスラーム暦7月)を前に〔※〕、大学やイスラーム神学校、家庭・婦人問題、行政機関、コーラン活動、メディア、市民組織などで活躍する卓越した女性たち数百名が、昨朝2時間半にわたって、イスラーム革命最高指導者のアーヤトッラー・ハーメネイー閣下と会見した。

※訳注:ラジャブ月は、今年は5月11日から始まった。イスラーム太陰暦では日没後から一日が始まるので、5月11日の夕刻以降がラジャブ月1日となり、ハーメネイー最高指導者が女性活動家たちと会見をした同日朝は、厳密にいえばラジャブ月1日ではない。なお、ラジャブ月は預言者ムハンマドの命日があり、また多くのイマームたちの誕生日・命日もこの月に集中している。

 最高指導者事務局の広報サイトが伝えたところによれば、会見の席上で閣下は、女性に関するイスラーム的言説を積極的かつ強力に、国際的な場面で発信していくことが必要だと強調した上で、「家族制度の強化」と「家庭環境における女性に対する敬意と尊重」の両者が、社会において差迫った重要課題だとの認識を示し、その上で「イスラーム革命戦線に参加する有能で活動的な女性たちは、革命防衛の舞台における自らの存在感を、よりアピールするべきだ」と指摘した。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、女性に関するイスラームの思想的基礎を世界に広めるにあたって、立遅れが生じていると指摘し、「イスラーム共和国体制とイマーム・ホメイニーの名のお陰で、これまで女性の問題について良質の仕事がなされてきたが、しかし更に多くのことを成し遂げ、他からの攻撃にビクともしない、アグレッシブな戦線を構築する必要がある」と続けた。

 同師は「女性の領域における覚醒運動では、遅れをとったり、立ち止まったりするようなことがあっては断じてならない」と強調し、「女性に関して、イスラームには完璧かつ説得力ある言説が存在するというのに、何故西洋の言説に対して受け身の立場に立たなければならないのか?」と指摘した。

女性に関する西洋の議論は、完全に政治的なものだ

 イスラーム革命最高指導者は、女性に関する西洋の言説は、完全に計算づくの政治的なものだと評し、更に「この言説は現在、表面的にはその絶頂にあるように見えるが、しかしそれは衰退と凋落、敗北に向っている」と続けた。

 また同師は、女性に関する西洋の言説は、女性を「男のように」することと、女性を男性にとっての性的享楽の対象にすることの2つを、その主要な構成要素としていると指摘し、「西洋人たちは、肉体的・精神的に男性に向いている職業を女性にも広げ、それを何やら優れたこと、栄誉あることのように誇示しようとしている」と述べた。

 同師は、女性が職場に進出したり、管理職に就いたりすることには、何の問題もないと強調した上で、「問題なのは、管理職に就いている女性の数が多いということを〔女性の社会進出の現れだとして〕自慢することである。こうした自慢は実際、まさに西洋的言説の延長線上にあるのである」と強調した。

 イスラーム革命最高指導者はこの点についてさらに、「管理職への女性の高い進出率を自慢することは誤った考え方であり、それは実際、西洋的言説に対する受動的反応なのである」と説明した。

 同師はその上で、「真に誇るべきことは、開明的で文化的・政治的に活動的な、イスラームのために闘う女性の数が多いことなのである」と指摘した。


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:3413001 )
( 記事ID:29968 )