トルコ版マダム・タッソー館オープン―アタテュルクもエルドアンもいます
2013年05月18日付 Milliyet紙


「トルコには無理だ」を実現!

エスキシェヒル広域市のブユケルシェン市長は、マダム・タッソー館にあるアタテュルク像への不満から行動を起こし、蝋人形館を開設した。展示される162体の像の中には政治家や芸術家もいる。


1966年、エスキシェヒル広域市のユルマズ・ブユケルシェン市長は、イギリスにある世界的に有名な蝋人形館マダム・タッソーを訪れた。そこに展示されていたアタテュルク像がアタテュルクに似ておらず、また彼のカリスマ的魅力が伝わってこなかったことから、彼は蝋人形の製法を学び始めた。そして昨日、162体の像からなる蝋人形館を、エスキシェヒルで開館したのだ。本日から会館となるこの人形館には、アタテュルクからオスマン帝国の皇帝、世界の政局を指導した政治家たちからハリウッドスターにいたるまで、非常に多くの著名人の像が展示されている。蝋人形館はオドゥンパザル景観地区現代ガラス工芸美術館の1階にあり、人形は「アタテュルク」、「オスマン帝国の人物」、「トルコ共和国の歴代大統領」「テレビ・映画」などに分類され、5つの部屋に展示されている。美術館に入ったところで来館者を出迎えるのは、肘掛椅子に座るイスメト・イノニュ、スレイマン・デミレル、トゥルグト・オザルの歴代大統領、そしてアブドゥッラー・ギュル大統領とレジェプ・タイイプ・エルドアン首相、CHP(公正発展党)のケマル・クルチダルオール党首やMHP(民族主義者行動党)のデブレット・バフチェリ党首だ。

アドナン・メンデレス元首相の像は別のスペースに展示されている。美術館には、歌手で俳優のオルハン・ゲンジェバイとイブラヒム・タトゥルセスの像と一緒に、著名な科学者であるアルベルト・アインシュタインの仕事机、公式の書き込まれた板書、本箱が置いてある。アインシュタインの机の後ろからは、アンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピッド夫妻の像が来館者に挨拶する。

■大統領執務室にオバマ氏

さらに進むと、来館者はワシントンにある大統領執務室で机に向かうアメリカ合衆国のバラク・オバマ大統領に出会う。このスペースにはアタテュルクの像も展示されており、オバマ大統領と一緒にドイツのアンゲラ・メルケル首相とウラジーミル・プーチン大統領を見ることができる。
また別の部屋でトルコの映画スターも展示されており、タルク・アカン、ケマル・スナル、アディレ・ナシト、シェネル・シェンの像がある。作家のアズィズ・ネスィンと一緒にナジプ・ファズルが同じコーナーに展示してあるのも興味深い。

■写真から蝋人形へ・・・

美術館の一番奥ではアタテュルクと祖国解放戦争の英雄像が展示されている。このスペースではアタテュルクが母親のズベイデ・ハヌム、父親のアリ・ルザー・ベイ、妹のマクブレ・ハヌム、妻のラティフェ・ハヌムとフィクリイェ・ハヌムと一緒に展示されている。アタテュルクが服装改革について語っているところ、黒板の前で新しいトルコアルファベットを教えているところ、養女ユルキュと談話している場面といったおなじみの写真が蝋人形で再現された。このスペースの終わりにはカルパック(先のとがった黒い帽子)を被ったアタテュルクが戦友らとともにいる場面が展示してある。また、エスキシェヒルスポル行進曲が鳴る別のスペースでは、エスキシェヒルスポルのサッカー選手の人形もある。ユルマズ・ブユケルシェン市長はこの蝋人形館が「マダム・タッソー」に比肩するトルコで唯一の美術館であることを強調し、「私がこの美術館を造りましょうといったとき、『トルコ人には無理だ』と言われました。しかしご覧のとおり、私たちはやり遂げたのです。」と話した。
特に、自身の像を見て楽しんだ著名人達は、山ほど写真を撮った。来館者の興味を一番引くのは、アタテュルク像と、レジェプ・タイイプ・エルドアン、ケマル・クルチダルオール、ファズル・サイ、オルハン・ゲンジェバイ、マハトマ・ガンジー、アルベルト・アインシュタイン、ユルマズ・ブユケルシェン市長の像だった。
オルハン・ゲンジェバイ氏は、自分の像を見たとき「紛れもなくすべての場所で我らがアタテュルクを見た。非常に感銘を受けた。」と述べた。

■アタテュルクにまったく似ていなかった

蝋人形館にある像の製作者であるブユケルシェン市長は、蝋人形館の物語を次のようにミッリイェト紙に説明した。「1966年に助教授の仕事でロンドンへ行き、そこでマダム・タッソー美術館を訪れたのですが、そこにマカリオスの像と向かい合うようにしてアタテュルクの像がありました。しかしその像はアタテュルクに似ておらず、とても残念に思ったのです。なで型で、フォーマルスーツを着せられていました。その年、トルコ大使館の学生視察官だった故イルハン・オズディル氏を訪問したのですが、私は『この像はアタテュルクに全く似ていません。アタテュルクについて誤解を与えています。』と伝えました。トルコに帰国したのち、1973年に経済行政科学アカデミー学長に選ばれ、趣味のアトリエを作りました。像用のアトリエも一つ作らせました。そして像の制作に取り掛かるようになったのです。6~7年間の取り組みの末、成功しました。」

■「タイイプ氏の像は一番最近の姿」

ブユケルシェン市長は、美術館にある像が本人に似ているかどうかはあまり問題にならないと述べる。
「人々は、像が自分の頭の中の写真像に似ていることを求めています。そう、例えば、美術館に(首相の)タイイプ氏がいますが、これは一番最近の彼の姿です。当然像は、私たちの知るここ何年かの間のタイイプ氏とはわずかに異なるでしょう。」

■本物の衣装があてがわれている

ブユケルシェン市長は蝋人形の制作がコストのかかることであるともいう。
「服を着せます。シャツ、靴下、靴もあります。服のいくつかは、像の人物の実際の洋服です。本人のものや、親族の服があてがわれています。例えば、バルシュ・マンチョ(歌手・作曲家)や、スレイマン・デミレル(元首相、大統領)の服は本物です。」

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(翻訳者:山本涼子)
(記事ID:30011)