三島のイラン帰属を示す新たな資料、発見される
2013年06月25日付 Mardomsalari 紙

 クウェート紙「アッラーイ・アル・アーム」が1970年に発行したある号が、最近注目されている。同紙に「アブー・ムーサー及び大小トンブの3島をイランに完全に譲渡する条約の締結」に関する報道が報じられていたためだ。

 イラン学生通信によると、同条約で〔現在のアラブ首長国連邦の一部を構成する〕ラアス・アル・ハイマの首長は「これらの島々に対する一切の所有権を有していない」ことを宣言したと、このクウェート紙は報じているという。

 クウェートのアッラーイ・アル・アーム紙は西暦1970年5月10日付の2427号の1面で、アブー・ムーサー、及び大小トンブの3島がイランに完全に譲渡されたことを伝える報道を、「イランとラアス・アル・ハイマ首長による、論議を呼ぶ通商条約」という見出しで伝えた。

 またこの見出しに続いて、「〔ラアス・アル・ハイマの首長である〕アル・カースィミー、自身の統治下にある3島をイランに売却」、「ペルシア湾の3島の最終価格は現金と高級乗用車20台」との批判的副題が並んでいる。

 この歴史資料は、後にアラブ首長国連邦に加わったラアス・アル・ハイマの首長サクル・ビン・スルターン・アル・カースィミーがアブー・ムーサー及び大小トンブの3島を、合意によって当時のイラン首相アミール・アッバース・ホヴェイダー側に譲渡し、それが確定したことを明確に示すものである。

 同紙はさらに、

現在イラン政府は、アブー・ムーサー及び大小トンブの3島に対して強力なプレゼンスを有しており、これらの島々に対する所有権をアラブ首長国連邦が主張しているとの報道が伝えられた後でも、イラン共和国の長〔※ないし「イラン大統領」〕はこの地域を訪問している。

 と付け加えている。

※訳注:1970年当時、イランは王制であったため、「イラン共和国」ないし「イラン大統領」という表現は誤っているが、原文のまま訳出した。


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:8412107 )
( 記事ID:30637 )