ラフサンジャーニー、シリア政府による化学兵器の使用に関する発言を否定
2013年09月05日付 Mardomsalari 紙

 エスファハーン金曜礼拝導師は、シリアに関するハーシェミー=ラフサンジャーニーの発言を収めたとされる音声ファイルが流通している問題で、「ハーシェミー師は自身による説明の中で発言を否定し、『何者かが自分に似せた声を出して話したものであり、こうした発言をしたことを強く否定する』と述べた」ことを明かした。

 アーヤトッラー・セイエド・ユーソフ・タバータバーイーネジャードはメフル通信とのインタビューの中で、アーヤトッラー・ハーシェミー=ラフサンジャーニーが《シリア政府が自国の国民に対して化学兵器を使用した》と発言したとされる音声ファイルが、ここ最近一部のメディアで公表されていることについて、「私はハーシェミー師に、この件で『この発言はどういうことか』と問い質した。これに対し彼は、『私はこうした発言をしていない。この音声ファイルを否定する』と述べていた」と語った。

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 同師は、アーヤトッラー・ハーシェミーの事務所は、シリア政府による同国国民に対する化学兵器の使用を指摘したこの音声ファイルが彼のものだということを否定しているとしたうえで、「外務省報道官も、こうした発言を否定している」と付け加えた。

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※訳注:ラフサンジャーニーは8月31日にイラン北部マーザンダラーン州を訪問した際、演説で《シリア国民はこの2年間、多くの被害を受けてきた》とした上で、《国から化学兵器による攻撃を受ける一方で、今やアメリカから空爆されようとしている》旨発言し、この様子を映した「ビデオ」が、同地方のニュースサイトに掲載された(このビデオはYouTubeでも視聴可能)。ただし、このビデオにはラフサンジャーニー本人の姿は写されておらず、音声だけが確認できる。化学兵器による攻撃はシリア反体制派のテロリストらによるものだというイランの公式見解に反するものとして、ラフサンジャーニー批判の声が一部で上がっている。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:31367 )