イランでのフェイスブックのフィルタリング解除、近し?
2013年09月07日付 Mardomsalari紙


【社会部:レザー・ヴァーヘディー】社会的自由の拡大を約束したロウハーニー政権の発足にともない、政府関係者が人気SNSのフェイスブックにメンバー登録する流れが加速、彼らのSNSへの参加が活発化している。その一方で、フェイスブックはイランではフィルタリングの対象となっている。一部の当局者がフェイスブックに対するフィルタリングを回避することは、この人気SNSへのフィルタリングが〔国によって〕正式に承認されたものではないことを示している。

 これまで数人の政府関係者がフェイスブックのメンバーとなって、さまざまな投稿を行っているが、その中にはモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外相やエスハーグ・ジャハーンギーリー第一副大統領が含まれている。そして今回、イラン初の女性外務報道官となったマルズィーイェ・アフハム氏も自身の個人ページをフェイスブック上に開設した。

 外務報道官はフェイスブックでの活動を始めるにあたり、自身の個人ページに次のように記している。

このページの運営について多くの質問が寄せられています。申し上げておかねばならないのは、この個人ページは私マルズィーイェ・アフハムの個人ページであり、これは外務省の最高責任者であるザリーフ博士の範に倣って開設の決断をしたものです。個人的なメッセージとして私のところに寄せられた質問に対しては、適切なときに、可能な限り、個人的な形でお答えすべく努力して参ります。また、ソーシャル・メディアやソーシャル・ネットワークを利用することで、同胞の皆様方のお考えやご意見、能力などを活用していくつもりです。外交という分野は、体制の進歩的原則を守りながら、最大限国益をかなえていく場です。そのためには、親愛なる市民・同胞の皆様方一人一人のご意見や精神的ご協力が極めて重要です。最後に、このページでは表現の自由の原則に則り、マナーが守られる限り、いかなるご提案、ご意見、苦情も削除いたしません。皆様方のご厚意に感謝いたします。

〔‥‥〕

 今やフェイスブックは、世界中の人々に無料で提供され、10億人以上のユーザを誇っている。しかしイランでは、フェイスブックは多くの浮沈を経験してきた。フェイスブックは2009年以前、2度にわたりフィルタリングされ、そのたびに解禁されてきた。しかし2009年大統領選後、再度フィルタリングの対象となった。フィルタリングの理由について、当局はこのサイトでは個人のプライバシーが侵害されていることを挙げている。しかしにもかかわらず、フェイスブックはイランでも特別な地位を開拓してきた。実際、さまざまな階層のイラン人がフェイスブックのメンバーとなっているのである。

 2012年5月、アクバル・ハーシェミー=ラフサンジャーニーは世界中に大きな反響を呼んだ発言の中で、次のように述べている。「今や、人々にとって費用のかからないフェイスブックのページ一つが、いくつものテレビ局やラジオ局の代わりに、何百万人もの人々に影響を及ぼしている。携帯で撮影された動画が世界に向けて発信されるようになっている。私の考えでは、こうしたことは世界にとって歓迎されるべきことである」。

 新政権が誕生し、改革主義的・穏健主義的思考が強化されたことで、これまでフィルタリングの対象となってきたフェイスブックのイラン国内での利用にも道が開かれるのではないかと思われる。しかしその途上には、いくつかの障害があることも事実だ。

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 エルハーム・アミーンザーデ法律担当副大統領はファールス通信とのインタビューの中で、「一部の閣僚や政府の代表者がフェイスブックをはじめとするSNSにメンバー登録することは法律で禁じられていないのか」との趣旨の質問に答えるなかで、「法律で禁止されているのか否かについては検討中」と述べている。副大統領は「聞くところでは、あなた自身フェイスブックに登録しているとのことだが」との質問には、それを強く否定した。その一方で、フェイスブックにはアミーンザーデの名で登録されたページが存在する。

ザリーフ外相、ツイッター上でユダヤ正月に祝意

 ところで、問題となっているのはフェイスブックだけではない。ツイッターも、ここ最近多くの話題をさらっているからだ。

 SNSでユダヤ正月を祝うメッセージが〔政府当局者によって〕発信されたとのニュースが話題となっている。AP通信やドイツ・ニュースなどのメディアは、ハサン・ロウハーニー大統領が世界のユダヤ教徒に向けて、新年のお祝いのメッセージを出したと伝えた。「ロッシュ・ハシャナー」と呼ばれる祝日を祝うメッセージが、ツイッターを通じて「すべてのユダヤ教徒、特にイランのユダヤ教徒」に発信されとのことで、これらのメディアによると、このメッセージはロウハーニー大統領からのものだという。こうしたメッセージが発信されたことは前代未聞だとして、多くの反響を呼んでいる。

 「ロッシュ・ハシャナー」はユダヤ暦第8月の初日のことで、ユダヤ教徒にとっては最も重要な祝日の一つに数えられる。

 ロウハーニー大統領が世界のユダヤ教徒に向けて、ユダヤ新年のお祝いのメッセージを出したと一部の海外メディアで報じられていることについて、大統領顧問のモハンマド・レザー・サーデグ氏は真偽を尋ねるファールス通信記者に対し、「バーチャル上で活動してきたロウハーニー師の支持者たちが、ロウハーニー師に近い名前で〔ツイッター上に〕ページを作り、活動を行ったものだ」と述べている。

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 他方、ザリーフ外相がツイッター上の個人ページで、世界のユダヤ教徒に向けて新年のお祝いのメッセージを出したことについては、確認されている。「アスレ・イラン」の報道によると、ザリーフ外相のこのお祝いのメッセージに対しては、海外メディアから多くの肯定的反応が出ているという。

 ザリーフ氏はまた、「もしあなたがイランによるホロコースト否定を止めてくれたなら、新年はもっと楽しいものとなったでしょう」とのアメリカからのユーザのメッセージに対し、率直に「イランが〔ホロコーストを〕否定したことは、一度もありません。ホロコーストを否定したと考えられている人物は、すでに去りました。新年、おめでとう」との返信を送っている。

 その後明らかになったところでは、このアメリカ人ユーザは前アメリカ下院議長のナンシー・ペロシ氏の娘であったとのことである。

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本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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(翻訳者:白糸台国際問題研究所)
(記事ID:31398)