NYT紙:オバマ米大統領、ロウハーニー・イラン大統領と会談の可能性も
2013年09月17日付 Mardomsalari 紙

 ニューヨーク・タイムズ紙は、バラク・オバマ米大統領とロウハーニー・イラン大統領の間で親書のやりとりが行われたことで、国連の会議の場で両首脳が会談する環境が整ったと指摘した。もし会談が実現すれば、イラン・イスラーム革命以降、米イ両国首脳が初めて直接顔を合わせることになる。

 イラン学生通信が伝えたところによると、ニューヨーク・タイムズ紙は報道の続きで、「ウィリアム・ヘイグ英外相もニューヨークで開かれる国連総会の場で、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外相と会談する予定だ。こうしたことから、ロウハーニー師がイラン大統領に選出され、閣僚に総じて現実主義的・理性的人物が指名されたことで、イラン核問題に対する外交的解決への扉が開いたとする慎重な楽観主義が、勢いを増している」と記している。

 外交筋によると、こうした発言〔※〕はイラン政府が核問題で外交の進展を望んでいることの現れであり、またヘイグ英外相とイランのロウハーニー大統領ないしザリーフ外相との会談は、両国の外交関係の完全な回復に向けた地ならしとなり得るという。

※訳注:ロウハーニー大統領がツイッター上でヘイグ英外相と会談する用意があると発言したとされることを指す。ただしイラン政府によると、ロウハーニー大統領はツイッターのアカウントをもっていないとの由。

 バラク・オバマ米大統領は日曜日に放映されたABCテレビとのインタビューの中で、ロウハーニー大統領と親書の交換をしたとの一部報道を認め、イランとの外交交渉の窓は核問題についてだけでなく、シリア問題についても生まれてきていると述べた。

 同大統領はさらに、これはイラン核問題の〔外交的〕解決が可能であることを示していると指摘した。ただし、同大統領は同時に、イランの核計画が軍事目的だとする西洋の非難を繰り返すことで、〔イランによる〕大量破壊兵器〔の所有〕を阻止するとのアメリカの意思が弱まったことを意味するものではないと念を押している。

 米大統領はまた、「彼らが学ばなければならないのは、この問題を外交的な手段で解決する可能性が存在する、ということである。ご存知のように、イランとの対話は常に困難を伴うものだ。私は、大統領が新しくなったからといって、突然対話が容易になるとは思っていない。しかし、知っての通り、力の行使についてしっかりとした脅しと、外交的な努力の両方があってはじめて、〔イランとの間に何らかの〕合意を得ることが可能となる、というのが私の見方である」と述べた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:31460 )