<世界一の汚染都市>フーゼスターンで酸性雨か?(2):過去にもイラク戦争などで酸性雨、原因究明急ぐ
2013年11月04日付 Jam-e Jam紙


【ジャーメジャム・オンライン】アフワーズ・ジュンディーシャープール医科大学保健担当副学長は、患者から採取したサンプルの詳細な分析を行い発症原因に関する最終的な見解を発表するまでにはしばらく時間がかかると述べ、こう発言した。

医科大学ではこの問題の究明のため委員会が組織され、すべての治療センターでも患者らの受け入れのために警戒態勢に入っている。

汚染物質の正体と影響

汚染物質の一部は埃の形で地表面に残り、他の物質は大気中に拡散する。そして硫黄酸化物や窒素酸化物などを大量に含んだ煙は水蒸気や雲と混ざり、雨水のなかに微量の硫酸や硝酸を雨の中に生成する。

酸性雨は自然環境に深刻な被害を及ぼす。酸は鉱物を溶解し、植物の葉の活動に支障をもたらし、森の消滅の原因となってしまう。また酸性雨は森や田畑、池、湖に害を及ぼすだけでなく、建物や歴史的建造物の石材や金属の腐食の原因にもなる。このような雨は人間の身体にも影響し、呼吸困難や気管支炎、肺炎、インフルエンザ、風邪を引き起こす。

フーゼスターン州環境保護局局長は、[今回の事態に]<酸性雨>が関わっている可能性と3000件の呼吸器系患者が各治療センターで治療を受けたことについて、「[事態の原因に関わる]いかなる推測も否定しない」と述べた。

 アフマドレザー・ラーヒージャーンザーデ同局長は、さらに、次のように付け加えた。

日曜日[11月3日]午後には、[フーゼスターン州全体で]3000人(このうちの2900人はアフワーズ)が呼吸器系の症状を訴えて治療を受けたという医科大学からの報告が我々のもとにも届いている。[原因究明のための]の調査を進めているところだ。

同局長は、この問題について現時点では確定的な見解は述べられないとし、次のように発言した。

<酸性雨>が産業都市に降った前例はある。これらの都市では、雨が降り始めるといつも最初の15分間は酸性雨である。無論、大気中の汚染物質が増加すると、[酸性雨は]濃度を増す。たとえば、1369年[西暦1990年の]夏、イラク戦争で、クウェートの油井が次々と炎上した際には、最もひどい酸性雨に見舞われた。

ラーヒージャーンザーデ同局長は、さらに次のように強調した。

<一酸化炭素>や<二酸化硫黄>などの産業汚染物質は、最近のアフワーズでは許容限度を超えることはない。しかし、大気物質の監視装置データを分析することにより、近いうちによりはっきりした結果を示すことができるだろう。

フーゼスターン州選出議員の訴え

同州内の[イラクと国境を接する]シャーデガーン県選出の国会議員は、国会において、最初の[酸性]雨の後にフーゼスターンの住民に起こった状況を認め、こう述べた。

このような事態に対して医療の専門家による詳しい調査が本格的になされるべきである。なぜならこのような重い事態は、従来、この地域の人々には起こりえなかったからである。


アブドゥル・タミーミー同議員は、メフル通信の記者とのインタビューで次のように話した。

フーゼスターンの住民は近年ずっと[大気]汚染のために重い代償を支払ってきた。だから我々は、人々に被害が及ぶような新たな問題が起こらぬよう期待しているし、保健担当者らはこの危機的な状況に対して策を講じなければならないのである。

タミーミー議員は、この状況に対しフーゼスターン選出の国会議員らが真摯に取り組んでいくことを強調し、「事態が生じた原因についての公式発表がされるのを我々は待っているところだ。それを踏まえて、我々はこの問題についての有効な対策を採ることができるだろう」 と述べた。同議員はさらに付け加えた。

フーゼスターンの住民は、「強いられた戦争」[=イラン・イラク戦争]が始まって以来今日まで多くの困難を耐え忍んできた。それゆえにこのフーゼスターンの人々の苦しみは、再び繰り返されることのないよう根本的な解決がなされなければならない。


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(翻訳者:8410128)
(記事ID:31984)