大統領「ウランは必要な分だけ濃縮する」:FT紙とのインタビューで(上)
2013年12月01日付 Jam-e Jam 紙

 ロウハーニー大統領はイラン核計画が平和目的であることを強調した上で、「イランは必要な分の核燃料を自ら濃縮する」と述べた。

 ファールス通信の報道によると、ハサン・ロウハーニー大統領はフィナンシャル・タイムズ(FT)紙とのインタビューの中でこう述べた上で、核施設の停止はイラン・イスラーム共和国にとって越えることのできない一線(レッドライン)だと述べた。

 大統領はこのインタビューの一部で、イランが抱えている経済問題について触れ、「問題はあるが、しかし私たちは国の経済の将来について、極めて楽観的だ。これは私の意見にとどまらず、私の経済チームも同じ意見である。つまり、私たちは短期間で国の抱える経済問題〔の克服〕が可能となると考えている」と語った。

 大統領はさらに、「私たちの楽観論の根拠は、過去3ヵ月間で、急速に進行していたインフレをある程度コントロールすることができたというところにある。私たちは通貨供給量を抑えると同時に、ビジネス環境を改善させることで、こうした流れを続けていくつもりだ」と付け加えた。

 ロウハーニー大統領は経済成長率の加速に向けた政府の努力について触れ、「ジュネーブ合意は、経済の分野に肯定的な雰囲気を作り出した。この雰囲気は合意文書の履行が始まるとともに、さらに良くなっていくだろう」とした。

 大統領は、現在の制裁下にあってもインフレを抑えることに私たちは成功したと指摘した上で、「これらの制裁があっても、私たちは来年に向けて、良好な経済成長が達成されると予測している。もちろん、もし制裁が同時に解除されるなり、緩和されるなりすれば、当然経済にも〔良い〕影響が及ぶ可能性があるだろう」と述べた。

核問題は信頼醸成のための最高のテストケース

 ロウハーニー大統領はイラン・米関係に関する質問への答えの中で、「アメリカについて、現段階で私たちは緊張を緩和し、ステップ・バイ・ステップで信頼を醸成する必要がある。35年間にわたって生じてきた諸問題は、短期間のうちに解決できるようなものではない。われわれが〔互いに〕信頼を醸成できるかどうかを見極めるための最高のテストケースが、まさに核問題なのである」と述べた。

 大統領はその上で、「ジュネーブで取られた第一歩は、正確に実行に移されるならば、信頼へ向けた前向きな一歩となるだろう。私がニューヨークで目撃したものとは、以前と比べて雰囲気が多少変わったということだった」と強調した。

 大統領はイラン・英関係についても、「私たちはイギリス政府と〔外交〕関係を保ってきたが、特殊な状況により、この関係は大きく縮小してしまった」と述べた。

 大統領は〔今年の大統領〕選挙後、関係改善に向けた一歩が踏み出されたと指摘した上で、「私は先週、イギリス首相のデイヴィッド・キャメロン氏と電話会談したが、その中で私は、両者が一歩ずつ、関係改善に向けて歩み出そうという意志を持っていることを感じた」と語った。

つづく




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:32181 )