大統領「ウランは必要な分だけ濃縮する」:FT紙とのインタビューで(下)
2013年12月01日付 Jam-e Jam 紙
■ イラン・米関係に突破口が開かれた
FT紙記者は続けて、ロウハーニー大統領に「例えば将来、オバマ大統領をテヘランに招待するといったような用意はあるか〔‥‥〕」と質問、これに対し大統領は次のように答えた。
私たちが行った電話での会話で、私は彼が礼儀正しく、頭の良い人物だと感じた。先に述べたように、イランとアメリカの間の問題は極めて複雑であり、短期間で解決することは不可能である。こうした複雑さにもかかわらず、過去100日間で〔イラン・米関係の改善に向けた〕突破口が開かれた。この突破口が後々大きなものになる可能性もある。
■ シリア国民が誰を選ぼうとも、私たちはそれを尊重する
大統領はまた、シリア問題に関する質問への答えの中で、シリアの将来について予測することはできないとした上で、「国民が決断を下すための環境が用意されねばならない。もし国民がアサド氏に投票しなくとも、それは問題ではない。国民が〔シリアの指導者として〕誰を選ぼうとも、私たちはその選択を尊重する」と述べた。
ロウハーニー大統領はまた、シリア問題解決に向けてイランが行っている〔関係諸国との〕話し合いについて、「もしイランが〔来年1月下旬に開かれる予定の〕《ジュネーブ2》に参加することになれば、当然同会議に参加するすべてのメンバーと話し合いを行うつもりだ」と語った。
大統領は「イランはシリア問題解決のために、サウジアラビアとも話し合いをしているのか」との質問には、「今のところ、そのようなことはしていない。しかしサウジアラビアとであれ、その他のいかなる国とであれ、話し合いをすることは私たちにとって全く問題ではない。私たちはシリア問題で、国連と緊密に連絡を取っており、協議も行っている」と答えた。
■ 一部の問題には、国内のコンセンサスが必要
FT紙は続けて、「近い将来、〔軟禁中の〕ムーサヴィー氏とキャッルービー師を釈放するのに十分な権限があなたにはあるのか」と大統領に問い質した。
これに対し大統領は、「一部の問題について〔決定を下すに〕は、〔司法など、政府以外の〕国内のその他の部門・当局の同意が必要となる。私の政府は、このことについて自分たちの責務を果たそうと努力しているところである。こうしたコンセンサスを得るためには、100日といった日数ではなく、もっと多くの時間が確実に必要となる。私はこの件では楽観的だ」と答えた。
〔‥‥〕
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:32182 )