エスファハーン女性の母乳に鉛やカドミウム、砒素、水銀が:大気汚染の影響
2014年01月25日付 Jam-e Jam 紙

 WHO上級顧問を務めるロオヤー・ケリーシャーディー氏は、「エスファハーンで行われた調査によると、大気汚染に晒された母親の母乳から、鉛やカドミウム、砒素、水銀が検出された」と述べた。

 イラン学生通信の報道によると、同氏は「きれいな空気会議」の席上、次のように述べた。「人々は一般に、大気汚染は年配の人や心臓病、肺機能障害を患った人に、最も大きな影響が及ぶと考えている。しかしながら、実のところ、妊婦や胎児、乳児が最も大きなダメージを受けるのである」。

 WHO上級顧問の同氏は続けて、「研究によると、大気汚染は細胞の変性を引き起こし、細胞の劣化、最後にはガンや心臓病、血管病、血栓症などの病気をもたらす」と続けた。

 ケリーシャーディー氏はまた、「大気汚染は遺伝子の変異、特にCYP1A1遺伝子の変異をもたらす。この病気は幼少時や高齢の時に発症する」と言明した。

 エスファハーン医科大学の学術委員を務める同氏はまた、「エスファハーン女性の9割、男性の7割、子供の6割にビタミンDの不足が見られる。これは大気汚染によって、ビタミンDの合成が体内で起こらなかったことによるものだ」と指摘した。

 同氏は続けて、「ビタミンDの不足は、糖尿病やMS(多発性硬化症)といった病気増加の原因となる。この病気はエスファハーンにおける汚染の程度を測る指標となる」と語った。

 同氏は大気汚染は血管の内皮を傷つけ、そのことで最終的に血管が詰まり、心臓発作や脳梗塞を起こす原因となると指摘した上で、「心臓発作や脳梗塞の発症年齢がエスファハーンで低下している原因の一つに、大気汚染があるのである」と説明した。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:32742 )