革命防衛隊総司令官「今のところ口をつぐむが、誰もレッドラインを越えてはならない」(上)
2014年02月19日付 Jam-e Jam 紙

 革命防衛隊総司令官は「国を支配する行政システムは、一部の革命組織を変性させ、破壊しており、その攻撃の手は革命防衛隊にも及んでいる。しかし革命防衛隊はこうした攻撃に対して抵抗している」と述べた。

 イスラーム革命防衛隊総司令官のモハンマド・アリー・ジャアファリー少将は、「アメリカ・スパイの巣窟跡」〔=旧在イラン米大使館〕にて2日間の予定で開かれる「全国大学生バスィージ責任者会議」の開会式で演説を行い、その中で海外におけるイスラーム革命の状況は国内のそれよりも良好だと指摘した上で、「革命の嵐は吹きすさび、その声は世界中で拡大中である。セパーフ(革命防衛隊)とバスィージ(民兵組織)の名が聞かれるところ、そこにはイスラーム革命の名もある。これが、われわれの道と目標を互いに近づけているのである」と述べた。

 革命防衛隊総司令官はまた、第10期大統領選後の事件〔=2009年大統領選後の抗議運動〕について触れ、「88年〔2009年〕に起きた街頭での喧騒は、イスラーム革命をめぐるものだった。イスラーム革命とは、社会をイスラーム化する方向へと導こうとした、ある公正なるイスラーム法学者〔=ホメイニー〕の指導の下で、一社会、一共同体内で起きた集団的運動だった」と述べ、さらに次のように続けた。

イスラーム的な国家を樹立せんとする闘いとその勝利は革命の第一、第二段階にあたる。体制内の各機関を、われわれの社会自体を、そして世界そのものをイスラーム化することが革命の次なる目標である。この最終目標との間には、まだかなりの距離がある。

 ジャアファリー氏はさらに、「もしわれわれの視線がイスラーム的なものでなければ、イスラーム革命に対する視線はその他の革命に対するそれと同じようなものになってしまうだろう」と述べ、さらに次のように続けた。「改革派政権時代〔=1997年〜2005年のハータミー政権時代〕、革命の中止を唱える者が一部にいた。彼らは指導部内に浸透し、革命の中止を追求した。われわれが問題にしているのは、こうした見方である」と続けた。

 革命防衛隊総司令官はさらに、次のように述べた。

アメリカと抑圧体制が、革命の正統な道に異を唱える者たち〔=改革主義者ら〕と同調すれば、それはイスラーム革命にとって深刻な脅威となる。〔イランが抱える〕安全保障上、内政上のすべての問題は、このことに起因するのである。このこと〔=アメリカとの接近〕を明確に表明する者もいれば、そうでない者もいるが、しかし実際には彼らの進む道は同じである。彼らは革命の価値観や原理原則に関わろうとしない。彼らの見方、彼らのモデルのほとんどは外国人、西洋人なのである。

 ジャアファリー氏はさらに、「彼らの一部は、自身の顔を人民に向けようとせずに、自分たちのことばかりしている。これはまさに偽善である。われわれにとって問題なのは、こうした連中が外国の敵どもとグルになっていることにあるのだ」と指摘した。

 ジャアファリー司令官はさらに、「イスラーム革命はこれまで、覇権体制や経済的圧力に対する抵抗、否定といった《ネガティブ(否定的・拒絶的・消極的)な理想》に基づいていた」とした上で、

革命の旧世代は覇権体制に対する否定的理想を旨としてきた。しかし、社会正義や神の法の実現、社会や体制内組織のイスラーム化といった《ポジティブ(肯定的・建設的・積極的)な理想》が実現されてきたのか、考えてみる必要があるだろう。

 と続けた。

つづく




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:33064 )