石油相、中国国営石油公社にアーザーデガーン油田からの撤退を勧告(2)
2014年02月18日付 Jam-e Jam 紙
アーザーデガーン油田・ヤーダーヴァラーン油田周辺域の油田分布図(ペルシア語版ウィキペディアよりhttp://fa.wikipedia.org/wiki/%D9%BE%D8%B1%D9%88%D9%8)
アーザーデガーン油田・ヤーダーヴァラーン油田周辺域の油田分布図(ペルシア語版ウィキペディアよりhttp://fa.wikipedia.org/wiki/%D9%BE%D8%B1%D9%88%D9%8)

【ジャーメジャム・オンライン】南部アーザーデガーン油田開発における最初の歩みは、第9期政権[2005~2009年:第1期アフマディーネジャード政権]にさかのぼる。国営イラン掘削公社(NIDC)と国営南部産油地域公社(NISOC)との協働によって日量5万バレルの生産が可能となった。

同油田開発の中国側による先送りが続くのに伴って、ビージャン・ザンギャネ石油相は昨日、大統領も同席しての共同会見において、中国の契約企業の行為を批判し、こう発言した。

CNCPI(中国石油天然気集団公司の海外事業部《中国天然汽勘探開発公司》)の行為は、好ましくない。≪退去≫に必要な警告がこの契約企業に対し行われた。

ザンギャネ石油相は、北部アーザーデガーン油田開発[※1]におけるCNPCIの活動について、こう述べた。

CNCPIが、計画をきちんと遂行するのであれば、継続される。

※訳注1:CNCPIは、2009年に北部アーザーデガーン油田開発の契約を調印し、さらに、2011年南部アーザーデガーン油田の開発契約を交わした。

この「深慮と希望の政府」内閣の閣僚[ザンギャネ石油相]は、「南部アーザーデガーン油田では、まだ特筆するようなことは実現されていない。しかし、北アーザーデガーン油田の契約者は、奨励され後押しされなければならない」と強調したうえで、[核合意と制裁緩和を受けて]これらの油田開発への投資が戻って来る時期を6カ月と述べた。

中国の契約企業は、イランの石油ガス産業のにおいて過去10年間、きちんとした契約の遂行を行ってこなかった。ヤーダーヴァラーン[ヤードアーヴァラーン]油田[※2]、北アーザーデガーン、南部アーザーデガーンの3つの油田においても、カメの歩みのような進み具合であり、とくに、南部アーザーデガーン油田開発の進行状況は、他の二つの油田よりも遅滞している。

※訳注2:アフワーズ西部に位置するアーザーデガーン油田より、さらに南のホッラムシャフルの北に位置する。ペルシア湾から約70~80キロ、イラク国境に近接する。2000年頃に確認された新しい油田地帯である。

こうした状況において、1392年バフマン月[2014年1-2月]までにヤーダーヴァラーン[ヤードアーヴァラーン]油田の石油生産を約2倍にまで増やし、日量5万バレルにまで増加させることが決定している。これにより、イラクとの同共同油田開発の第1段階の完成の素地は整うことになる。

中国側の担当者らによれば、ヤーダーヴァラーン油田の石油生産の5万バレル増量が実現されれば、これまでの遅滞を補填できることに加え、1ヶ月で1億5000万ドル[約150億円]の利益を上げることが可能となるという。

しかし、バフマン月が終わるというのに、いまだこの中国企業のヤーダーヴァラーン共同油田に関する石油契約は実現されていないのである。

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( 翻訳者:8400002 )
( 記事ID:33092 )