最近の政治的・文化的事件を分析する:「構造破壊者が動き始めている」(下)
2014年02月22日付 Jam-e Jam 紙

 ホセイニー=ブーシェフリー師は、「今日宗教指導者やウラマーには、あらゆる可能な方法で、〔例えば〕金曜礼拝やモスク、宗教的な集会などでの演説を通じて、イスラームと革命の敵に対して、彼らの陰謀を無力化させるべくアクションを起こす義務がある」と語った。

 同師はさらに、「今日、ワッハーブ派が攻勢に出ている。バハーイーもイスラームに対して陰謀を企てている。抑圧者たちは今も、イランの若者たちの心に入り込み、莫大な資金と金貨を支払って、各大学で福音書を学生たちに配っているのだ」と指摘した。

キサースは宗教上、必要不可欠

 最高指導者専門家会議の議員を務めるアーヤトッラー・モフセン・モジタヘド=シャベスタリーもファールス通信とのインタビューの中で、キサースというコーランに明記された法規定に対するアーセマーン紙の侮辱行為に言及し、「キサースは光り輝くイスラームという宗教にとって、必要不可欠な一部を成している。栄光に満ちた神はコーランの章句『この報復には、あなた方への生命がある』〔コーラン第2章第179節〕で、明確にこのことを指し示している」と述べた。

 同師は続けて、キサース等に対し、こうした内容を書き、出版している人たちに対し警告し、「チェーン・ライターたち〔※〕は自分たちのご主人、すなわちアメリカや人権を声高に主張する一部の国々を喜ばせるために、ものを書くべきではない」と述べた。

※訳注:「チェーン・ストア」のように、自分たちの意志で動くのではなく、「本部」(ここではアメリカなど)の命令でものを書く著述家のことを指す造語と思われる。

 同師はさらに、「アメリカはキサース刑の執行を人権侵害だと見なしている。そして現在、国内の一部の者たちは敵どもの称賛、支持、歓心を買うためにものを書いている」と続けた。

〔‥‥〕

護憲評議会への攻撃

 〔ロウハーニー政権の発足に伴って〕目を覚ましたこうした文化的・政治的潮流は、改革派政権時代より、重苦しい過去・汚点を残してきた。彼らは今や、自らの攻撃・破壊の新たなラウンドを始めるチャンスが到来したと考えている。

 〔このことを知るには〕ある改革派(国民意志党)が昨日開いた大会で飛び出した発言を一瞥するだけで十分だ。この大会では、イスラーム共和国体制の憲法とイスラーム主義、そして共和国主義を守護する法的機関としての護憲評議会への攻撃のスイッチが、久方ぶりに入ったのである。

 セイエド・ホセイン・ムーサヴィーはこの大会で、護憲評議会を、選挙と国民の票を信じない機関だと指摘した。彼は国民が選択する道の封鎖を狙っているとして、護憲評議会を非難しているのである。彼は歴史的事実を歪曲して、次のように言っている。「護憲評議会が選挙に立候補した者たちの立候補資格を認めるとか認めないとかいったことは、イマーム・ホメイニー閣下の死去後に始まったものだ」。

※訳注:護憲評議会は国会が通過させた法案が憲法やイスラーム法に合致しているかどうかを判断する機能と、国政選挙(大統領選挙、国会選挙、専門家会議選挙)に立候補した人物の資格を審査し、好ましくない人物の立候補を阻んだり、当選を無効にしたりする機能を持っている。特に後者の機能について、改革派は憲法上の根拠がないとして、護憲評議会を批判してきた経緯がある。

 しかしながら、イマームの時代にも、護憲評議会によって一部の選挙区での当選が無効化されたり、一部の立候補者の資格が認められなかったりといったことに、この党派〔=左派〕は何度も異を唱え、そのたびにイマームの叱責を買ってきたというのが、実際なのである。第2期国会選挙の過程でイマームが発したメッセージに、そうした例を認めることができよう。

 いずれにせよ、政権、特に第11期政権で政治・文化問題に関わる人々が注意しなければならないのは、最近目にする過激で構造破壊的な行為を阻止することである。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:33121 )