ハーメネイー最高指導者、自国の強化の必要性を強調:新年の演説で(3)
2014年03月21日付 Jam-e Jam 紙
http://www.khamenei.ir/より
http://www.khamenei.ir/より

 革命最高指導者はこの箇所の演説内容のまとめを行い、経済の基礎の抵抗力強化では、すべての人民と責任者が協力し、重要な役割を互いに果たすことの必要性を強調した上で、次に文化の問題について論じはじめ、「この問題は経済よりも重要だ」と強調した。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は文化が重要である理由について説明する中で、「文化は、望むと望まざるとにかかわらず吸わなければならない空気のようなものである。それゆえ、もし〔その空気が〕清浄であるか汚染されているかすれば、社会や国にさまざまな影響を与えることになるのである」と指摘した。

 同師は国内生産や遵法精神、家族といった問題に対する人々の見方に、文化は他に代え難い影響を与えるとした上で、「人々の日常のあらゆる行動、習慣、そして経済的・社会的・政治的な見方は、彼らの文化に端を発している。それゆえ、文化的な信条はその他のあらゆる問題・領域に影を落とすのであり、〔だからこそ文化は経済よりも〕重要なのである」と付け加えた。

 革命最高指導者は敵が文化に力を集中させているのも、文化の際立った重要性に理由があるのだとした上で、「文化の責任者たちは、敏感かつ用心深く、極めて危険な文化的侵入に注意を払い、この分野での自らの責務を、積極的施策/防衛的対応両面で果たさねばならない」と強調した。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は〔文化行政の責任者たちの〕国内における過失や怠慢、無策が公衆文化に与える負の影響について触れ、「文化的問題のすべてが敵の活動に起因するわけではない。しかし、35年間にわたる敵の破壊的活動を否定したり、看過したりすることはできない」と指摘した。

 同師は、「自由」は革命の根本スローガンの一つであり、イスラーム共和国の基礎の一つでもあるとした上で、「責任者たちが文化的侵入や逸脱に敏感になることは、自由と何ら矛盾しない。なぜなら、神の偉大なる恩寵としての自由は、放縦や〔倫理的な価値観に対する〕無関心、〔義務や規範からの無秩序な〕解放とは異なるからである」と付け加えた。

 革命最高指導者は、規律なき自由に意味はないと強調した上で、自由を主張する西洋人たちが自らのレッドラインに強いこだわりを見せていることに触れ、「ヨーロッパではホロコーストについて、それが実際何であり、どのようであったのか明らかでないにもかかわらず、誰も疑問を表明しようとしない。にもかかわらず、彼らは私たちに対して、革命やイスラームのレッドラインを無視するよう求めてくるのである」と指摘した。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は今ある一部の問題に言及し、

国民の独立の精神を侮蔑的に攻撃し、従属を理論化し、社会の倫理的・宗教的基盤をけなし、革命の根本スローガンを冒し、ペルシア語と〔イラン人の〕国民性を貶め、宗教的禁止事項を無視する考え方を広めることで、イランの若者たちの国民的名誉の精神に攻撃を仕掛けようとする者がいるとすれば、そうした人物の破壊活動に無関心を決め込むことなど、どうしてできようか。

 と問うた。

 同師は西洋人たちがヘジャーブなどの問題に寛容な姿勢を見せず、一部の国の人々に対して強い偏見を抱いていることに触れ、「これこそ、西洋流の寛容というものなのである。にもかかわらず、こうした西洋流の寛容を高貴で文化的なイラン国民に推奨する者たちが、一部にいるのだ!」と付け加えた。

 革命最高指導者は直接的/間接的に政府とかかわっている文化・宣伝機関の責任者らに向けて、「外国メディア、あるいは外国人の舌を口の中にもっているメディア〔※BBC Persianなど、国外にあるペルシア語「反革命」メディアのことを指していると思われる〕が〔イランの国内問題に関して〕騒ぎを起こしたとしても、それを恐れる必要はない。彼ら〔の主張〕に合わせて、自分たちの行動を決めてはならない」と強調した。

つづく




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

Tweet
シェア


つづきはこちら
関連記事(ハーメネイー最高指導者「私も文化問題に懸念を抱いている」)

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:大麻高校出身者の会 )
( 記事ID:33338 )