イスタンブル第三空港、名称明かされず
2014年06月07日付 Milliyet 紙

イスタンブルがいよいよ記録的な都市になりつつある。ヨーロッパ最大の裁判所につづき、世界最大の空港を有する都市となるのだ。目下、最大の関心は、空港の名称がどうなるかである。
昨日の式典でエルドアン首相は、この話題を世論に発表するといわれていたものの、新名称についての言及はなく、第三空港という表現が使用された。


第三空港は、第一段階としての部分的な運用開始が2017年10月29日に予定されており、名称はおそらくジュムフリイェト(共和国)空港となるのではないかと言われている。
この度、アッラーの御名のもとに起工式がおこなわれ、紙吹雪や花火、風船が空に飛ばされた。

■乗換え・接続

サビハ・ギョクチェン空港が遠いという人は、新空港を訪れる際、ショックを受けるに違いない。新空港はさらに遠く感じるからだ。完成すれば市街まで地下鉄で最低25分といっても、5~10年後には車での行き来が問題になりそうだ。そのため、現在2本ずつの往復車線を今からでも、往路車線4~6本、復路車線6本にすることは、永続的なメリットがあるだろう。第三大橋との接続を考慮しただけでも、それは必要不可欠な状況になっていると思われる……。

■雇用

新空港はトルコ最大の雇用計画だと言われている。雇用10万人分に加え、30万の供給業者を通して何100万人の生活の糧を生み出すことになる。また、空港はサッカーコート1万2500枚分の規模を誇る予定だ。
この一大プロジェクトにおいて最大の問題となるのは駐車場である。2万5千台分の駐車場確保に、関係者は頭を悩ませたが、かつて建設区域にあった鉱山の巨大な坑道を地下駐車場に改築したという。

■大規模な混雑

式典会場に集った人々は何千、いや数万にも上った。どこからどうやって会場に来たのか?イスタンブルや周辺県から来たのであろうバスがその答えになるだろう。
起工式に集まった人々のなかには、その後の人生で二度とそこに訪れないだろうという人も数千人いた。長時間かけて式典会場にやってきたことは一目でわかる。手に提げた弁当を揺らしながら会場に向かう様子は非常に興味深い風景をつくりだしていた。
女性や子ども、年配者が多数を占め、式典が始まってもなお会場に入れない人々が数千人以上いたようだ。

■空港は緑を破壊するか?

第三大橋と同様、第三空港に対する代表的な非難は、森林区域の破壊に関するものである。しかし、プロジェクト責任者はこの非難を真っ向から否定し、「ひどい使われ方をしている森林区域を破壊するどころか、むしろ保護していく」と主張している。
この(ひどい使い方という)非難は、かつてこの地域でおこなわれていた鉱山事業に対して向けられたものだ。鉱山の跡地には、なんと大きな抗洞や空き地が残されたことか、我々は気づいていなかった。この地域で住宅開発が行われるかどうかが、最大の論点となっている問題の一つだ。この問題を誰に問うても、必ず「No」という答えが返ってくることだろう。こうした自然保護のルールが、いかなる形でも破られないよう願いたいものだ。

■厳重な保安体制

TEMからケメルブルガズ道に戻ってからは、道中、軍警察官数千名が任務にあたっていた。またTOMA(暴動鎮圧用装甲車)も式典会場付近で待機していたようだ。民間警備員の数も数え切れないほど多く、式典前から式典中にはヘリコプターも出動して式典の終了までを空から監視していた。
その一方で式典でスピーチを行った人数は少なかった。
事業に携わる業者を代表しジェラル・コロール氏、ビナリ・ユルドゥルム前交通大臣、リュトフィ・エヴラン現交通大臣、そしてエルドアン首相のみである。
エルドアン首相のスピーチの前にギュル大統領からのメッセージが読み上げられたが、大統領が出席しなかった理由については誰からも言明されていない。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:34229 )