保険業界への制裁、事実上解除されず:《6ケ月》期限がネックに
2014年06月08日付 Jam-e Jam 紙
同ニュースを報じたタスニーム通信サイトより(右上は、セッディーグ=ヌーヒー 副理事長)
同ニュースを報じたタスニーム通信サイトより(右上は、セッディーグ=ヌーヒー 副理事長)

【ジャーメジャム・オンライン】イラン保健機構のミーナ―・セッディーグ=ヌーヒー 副理事長は、ジュネーヴ暫定合意後も保険に対する制裁が解除されてないことを強調した上で、イランに参入したいという海外保険による要請が殺到していることに言及し、こう続けた。

海外の保険会社が、イランで保険証書を発行する見通しは立っていない。

同副理事は、ジュネーヴ暫定合意後の保険会社に対する制裁解除の状況について次のように説明した。

イラン産石油の輸送[船舶]保険への制裁解除に関わる条項は、執行可能なものである。しかし、制裁の一時停止の期間が僅か6ヶ月であるため、保険業界からはそのような短い期間だけをカヴァーする保険証書の発行はできないという声が上がっている。

同氏は更に、次のように続けた。

海外の保険業界関係者らは、6ケ月後に合意猶予期間が終了して以降、オペレーションを継続できる可能性がないとしており、海外の保険会社からは、イランに対する保険カヴァーは目下除外されており、イラン産石油・ガスへの保険カヴァーは現在は提供されていない。

更にセッディーグ=ヌーヒー副理事は、制裁発動以後のイラン産石油・ガスへの保険へのイラン保険機構による対応 について次のように発言した。

我々は、イラン国内における受け皿を作り出し、国内の保険会社によって石油・ガスに対し保険をかけることができるようにした。しかしジュネーヴ暫定合意において成立しなかった保険カヴァーとは、イランへ入港しようとする船舶は保険対象とはならず、保険カヴァーは無効となってしまうため、海外の企業はこれらの船舶に対し[独自に]保険をかけなければならないというものであった。

同氏はまた、イランにおける海外保険会社がイランで初めて業務を開始したことに関し、次のように述べた。

この保険会社は3年前にイランでの業務を始めたスイスの会社である。イランの営業所は1年前に開設された。

同氏はまた、同社の中心業務が海外旅行保険であることを明かした上で、次のように述べた。

この会社が当保険機構から認証を受けているのは旅行保険であり、他の分野については、許可されていない。

さらに同氏は、現在、外国の保険会社でイランにおいて直接的に保険を扱っているところは存在しないとした上で、以下のように話した。

現在、どのような外国の保険会社に対してもイランで保険証書を発行する許可を与えてはいない。

また同副理事長は、以下のように述べた。

ジュネーヴ合意後、欧州やその他地域の保険会社が、我々と再保険契約を交わそうと大挙してイラン市場に参入している。彼らはイランに対する再保険カヴァーを提供したいとのことだ。


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( 翻訳者:8406055 )
( 記事ID:34457 )