アーヤトッラー・マカーレム、サウード家に警告:シーア派信徒へと対応に関し
2014年07月02日付 Jam-e Jam 紙
シャイフ・ニムルッ・ニムル
シャイフ・ニムルッ・ニムル

 アーヤトッラー・マカーレム=シーラーズィーは声明の中で、サウジアラビアでシーア派信徒が置かれている状況について触れ、「サウジ当局者に警告する。このような過激な動きは世界のすべてのシーア派信徒の感情をいたく傷つけるものであり、悪しき影響を及ぼすであろう」と指摘した。

 ファールス通信の報道によると、マルジャエ・タグリード〔シーア派の宗教最高権威〕である同師の声明文には、次のようにある。

〔サウジアラビア東部の〕アフサーおよびカティーフに住むシーア派信徒に対するサウジ当局の振る舞いをめぐり、恐るべきニュースを耳にした。サウジ当局は宗教儀礼実践の自由を求めた廉で、シーア派信徒の偉大なウラマーたちを投獄し、彼らを過酷な状態に置いている、というのである。そして何よりも恐ろしいことに、偉大なる宗教指導者で、地域の著名なウラマー、シャイフ・ニムルに対して死刑判決が下ったとの噂まで聞こえてくる。

※訳注:別の報道では、2011年にサウジアラビア東部で起きたシーア派信徒による反政府デモをめぐり、著名な宗教指導者ニムルッ・ニムルの息子(バーキルッ・ニムル)を含む2名の若者に、死刑判決が下ったと伝えられている。また、ニムルッ・ニムル自身も2012年に足を銃で撃たれた状態で逮捕、サウジ検察は彼に対しても死刑の可能性を追求しているとの由。

 この声明文にはさらに、次のようにある。

サウジの為政者たちは、このような締め付けを行う代わりに、彼らの心の痛みに耳を傾けるべきである。彼らは失われた権利を求めている。彼らは自分たちの宗教儀礼を実践する自由を求めているだけである。彼らは自分たちの国を愛している。どんな理性、どんな論理によって、こうした正当な要求に対して、このような振る舞いが許されるというのだろうか。

 アーヤトッラー・マカーレム=シーラーズィーはさらに、

私たちが驚くのは、世界の人権機関はなぜ、覇権主義諸国の望みと一致するこうしたケースに対しては沈黙するのに、〔イランのような〕こうした人権機関と協調関係にない国でほんの少しでも〔反人権的な〕動きが起きれば、〔途端に〕騒ぎ出すのか、ということである。いずれにせよ、われわれがここで繰り返し指摘するのは、地域の偉大なウラマーに対して死刑判決が下れば、シーア派のマルジャ(宗教的権威)や指導者たちだけでなく、預言者一門を愛する世界のすべての人たちにとっても、それは耐えがたいこととなるだろう、ということである。

 と付け加えている。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:34575 )