外務報道官「米外交評議会でのザリーフ発言への批判、改竄された翻訳に基づくもの」(1)
2014年10月08日付 Jam-e Jam 紙


【ジャーメジャム・オンライン】わが国の外務省報道官は、米外交問題評議会でのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外相の[英語での]発言内容が、翻訳の際に改ざんされていることを批判した。

 マルズィエ・アフハム報道官は記者会見の場で、同省に対する批判の高まり、わけても米外交問題評議会でのザリーフ発言に関する質問に答えて、こう述べた。

一部の批評家、また、政治プロセスや外交関係の枠組みについて異なる見解をもつ人たちが、2時間に及ぶ[同評議会での]会合の瑣末なことを取り上げているのだ。

 同報道官は更に、以下のように発言した。

こうした人たちは、[外相への]質疑応答 での2、3の発言箇所を引合いに出している。しかし遺憾ながら、これらは翻訳の際に改ざんが行われていたり、実際の質疑応答では使われなかった語句が付け足されたりしている。[※1]

※訳注1:原理強硬派の各メディアに共通するとされるのは、上記評議会でのザリーフ外相への質疑応答の中で質問された「核交渉の決裂によるイラン外交政策への影響」を「イラン内政政策への影響」という文言に置き換えている点である。

また、たとえば、「今日のヴァタン(祖国)」紙は、外相の同評議会出席を、「ザリーフゲートの新たなる局面」の見出しで一面トップで伝え、ザリーフ外相が「交渉が決裂した際には・・(中略)・・将来の国会を対西欧強硬派に委ねることになるだろう。・・(中略)・・私とその仲間たちをイランで強力にした方が、あなた方のためなのだ」と発言したと報じている。

しかし、実際のザリーフ発言では、2004-2005年の交渉決裂とアフマディーネジャード大統領の登場を引き合いに出してはいるものの、「果たしてイランによる相互理解のためのあらゆる努力が、未来に向けての展望を得るためのyesの返答を引き出すことになるのだろうか。もしくは、再びそれらは拒否されてしまうのだろうか。イランの人々は、この問題について、投票箱で答えを出すだろうと私は考えている」という表現が用いられている。




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:たるじょめのおきな )
( 記事ID:35565 )