フィールーズアーバーディー少将「クーバーニーでは陰謀の臭いがする」(上)
2014年10月12日付 Jam-e Jam 紙

ラーリージャーニー「連合軍の違法行為は国際的な混乱を引き起こしている」

 軍統合参謀本部長は今起きている出来事の複雑さを指摘し、〔米軍が主導する対ダーイシュの〕見せかけだけの連合軍による舞台裏の陰謀に対しては、意識を高くもって慎重に対応する必要性があると述べた上で、「〔シリア北部トルコ国境沿いに位置する〕クーバーニーの人々を犠牲にして、シリアにおける連合軍の軍事的駐留に向けた橋頭堡を築こうという、陰謀が感じられる」と語った。

 IRNA(イラン国営通信)の報道によれば、セイエド・ハサン・フィールーズアーバーディー少将はクーバーニーに住むクルド人ムスリムのダーイシュによる虐殺に対し、「我々は今回の虐殺を深く憂慮している。これは人類にとって罪深き惨劇と言える」と付け加えた。

 同少将は、「残念ながら、連合軍は空爆を選択的に行い、ダーイシュの進撃・活動を加速させてしまっている」と続けた。

 軍統合参謀本部長は虐げられたクーバーニーの人々に対して、支援が必要であると強調した上で、「虐げられたクーバーニーの人々に支援が行われる国境付近の隣国〔=トルコ〕は、道を封鎖し、彼らへの支援活動を邪魔している」と言明した。

 フィールーズアーバーディー少将は、クーバーニーでは激しい抵抗が続いているとした上で、「虐げられたクーバーニーの人々への支援が行われれば、彼らは恐らく、〔自力で〕ダーイシュをクーバーニーから撃退することができるだろう」と指摘した。

 同氏はその上で、今起きている出来事の複雑さを指摘し、見せかけだけの連合軍による舞台裏の陰謀に対しては、意識を高くもって慎重に対応する必要性があると述べた上で、「クーバーニーの人々を犠牲にして、シリアにおける連合軍の軍事的駐留に向けた橋頭堡を築こうという、陰謀が感じられる」と語った。

 軍統合参謀本部長はクーバーニーで起きている犯罪行為を非難し、抗議運動を起こすことの重要性を強調した上で、「こうした中、ダーイシュは〔カネで雇われた〕傭兵以外のなにものでもない。正義を希求する世界の人々、そしてイスラームの大地に住む善良なるムスリムたちは、こうした状況に抗議の声を上げるべきだ。なぜなら、クーバーニーの人々を救う唯一の道は、彼らが世界中で上げる抗議の叫びだけだからだ」と指摘した。

つづく




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

Tweet
シェア


この記事のつづきはこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:赤城颪雷来 )
( 記事ID:35668 )