テロリズムというコマを使うアメリカのゲームの舞台裏(4)
2015年07月02日付 Jam-e Jam 紙
アメリカのメディアにみられる、テロリズムの意味深な表現
こうした中、こうした組織、そして総じてテロリズムの問題に対する、メディアのレベルでのアメリカ人の接し方は、それ自体一考に値する問題である。この接し方は、3つのレベルで分析することができる。
第1のレベルは、ある地域や世界においてアメリカの利益に反する行動を取る集団に対して、「テロリスト」という語が用いられていることである。このアプローチでは、アメリカのメディアおよび当局は、すでに指摘したように、2つの異なる国〔※イラクとシリア〕におけるアル・カーイダのテロ行為を、2つの異なった見方で解釈・説明している。〔例えばシリアでは〕「テロリスト」の代わりに、「闘士」「戦闘員」「抗議者」といった肩書が、これらのメディアでは使用されているが、それはアメリカの利益や政策に基づいたものなのである。
第2のレベルでは、合衆国の政策デザインのなかで何らかの位置を占めているような行動群ばかりが際立たされている。言い換えれば、アメリカのメディアおよび当局は、それが話題になったあと、自らの目標実現に役立ちうるような人道犯罪やテロ行為にのみ目を向け、それを際立たせているのである。サウジアラビアによるイエメン人への攻撃や非戦闘員の殺戮は、地域の同盟国との密接な関係を戦略的に維持する目的で無視される一方、アフガニスタンにおけるターリバーンによる人々の殺戮は、同国に自らの軍隊を駐留させるための条件を維持するために誇張されているが、これらはこうした枠組みで分析されるのである。
第3のレベルでは、〔‥‥〕彼らは〔「テロリズム」という〕この言葉を、「急進的なイスラーム教徒」「過激なイスラーム主義者」といった類の言葉とともに、繰り返し意図的に用いることで、この言葉の受け手がテロリズムに関して、ある偏向した理解をもつように仕組んでいる。
〔‥‥〕
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( 翻訳者:IT )
( 記事ID:38173 )