HDP、旧姓使用を認める改正法案提出
2015年07月16日付 Cumhuriyet 紙


女性が夫の姓を選択せず、婚姻前の姓を使用することを認める改正法案が提出された。

HDPイスタンブル県選出議員であり、フェミニストで弁護士のフィリズ・ケレステジオール氏は、既婚女性が婚姻前の姓の使用を可能とすることを求め民法改正法案を提出した。トルコでは、2005年来、女性たちは旧姓使用を可能とするために運動を行っている。

ケレステジオール氏は、憲法裁判所が、ネシェ・アスランベイ氏が旧姓使用を求めて行った提訴を正当なものと判断したため、4721号民法の改正関連法案を提出した。法律改正に関する提案により、婚姻前の姓のみの使用を求める女性が被る不平等撤廃のみならず、トルコが当事者となっている国際条約、欧州人権裁判所決議と国内法との差異撤廃を目的としている。

ケレステジオール氏は、4721号民法187条について下記の改正要求行った:
「妻は、夫の姓または夫の姓と旧姓を称するため、登記官または後に住民管理事務所に提出する書面申請が行われない限り、旧姓を用いることが出来る。それ以前から、2つの姓を使用している妻は、この権利により単に一つの姓を称することが出来る。」

187条が改正された場合、施行が必要となるその他の項目は下記の通り:「本法律施行日時点での既婚者も本条項に基づき姓を変更する権利がある。本法律は公布日に施行される。閣議が本法律の裁定を行う。」

■1997年来2つの姓が用いられている

トルコでは1997年に初めて、第54代内閣時に女性地位担当国務大臣を2度務めたウシュライ・サイグン氏の時代に、民法における女性が夫の姓以外に旧姓も使用出来るよう改正が行われた。「女性は結婚により夫の姓を称する」という条項は、「女性は結婚により夫の姓を称する;ただし、登記官または後に住民管理事務所に提出する書面申請を以て、夫の姓の前に旧姓も付すことが出来る。以前、2つの姓を付したことがある妻は、この権利により単に一つの姓を称することが出来る」と改正された。2002年に成立した4721号(新)トルコ民法で187条「妻の姓」の項目で本条項が採択された。

■アイテン・ウナル氏が初の対象者となった。

ただ、女性は、夫の姓ではなく単に旧姓を用いるために活動を継続している。2004年11月16日、アイテン・ウナル・テケリ氏が10年間の法廷闘争の末、最初の勝利を掴んだ。欧州人権裁判所でトルコを告発したウナル氏にトルコ側が希望すれば身分証明で変更を行うと明らかにした。ウナル氏の要望を受け、「テケリ」の姓が撤去された。賠償については弁護士のギュリザル・トゥンジェリ氏が初めて獲得した。当時、トゥンジェル氏に対し1,500ユーロの賠償金及び3,030ユーロの裁判費用支払いの決議が下された。米国デューク大学のバハル・レベントオール氏は、欧州人権裁判所でトルコを告発したもう一人の女性である。多くの女性が国内の法的手段で解決を見出だせず、姓の闘争の場を欧州人権裁判所に移し、トルコに有罪判決が下される状況が続いている。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:38185 )