ボスニアの若者たちが抱く「ダーイシュ・ドリーム」(1)
2015年07月01日付 Jam-e Jam 紙
【ジャーメ・ジャム紙10面:ホセイン・ハリーリー】ヨーロッパ諸国の市民らがシリアやイラクに渡り、ダーイシュに合流する現象が始まって以降、ボスニアはつねに、テロリストらが仲間を募る際の主なターゲットの一つとして知られてきた。
しかし、ボスニアの社会・経済状況を一瞥するならば、同国の当局が実際には、この脅威に対して何ら真剣な対策を採っていないことが分かる。ボスニア人の若者らがダーイシュのテロリストたちに合流し、その後彼らが帰国するという流れが加速しているのである。
このことを証明する映像が、数ヵ月前、バーチャル空間上で流された。それはボスニア人の若者たちに対し、ダーイシュに合流するよう促す内容だった。
「ジハード、大いなる誇り」と題されたこの20分間の動画で、ダーイシュの構成員数名はボスニアの若者らに対し、ジハードの遂行のためにシリアに来るか、あるいは自国でイスラームの敵に攻撃を仕掛けるか、いずれかを選ぶよう呼びかけている。
この動画の一部では、次のように語られている。
もし可能ならば、駐車場で彼ら〔=イスラームの敵〕の車の下に、ないしは自宅に爆弾を仕掛けて欲しい。もし可能ならば、食料に毒を仕込むことで、彼らの命に終止符を打って欲しい。彼らに打撃を与え、殺害するためならば、あらゆる方法を利用して欲しい。
この動画の登場人物の一人はボスニア系の人物で、「サラーフッディーン・アル=ボスニー(ボスニアのサラディン)」の偽名で知られている。
この動画は、ダーイシュがフランスやリビア、ソマリアなど、その他の国から仲間を募るために公開した動画に酷似している。このビデオでは、ダーイシュのボスニア人部隊やコソボ人部隊、アルバニア人部隊が、愉快な日々をダーイシュの樹立したカリフ国で過ごしている様子が写されている。
この動画の制作者らはまた、歴史を歪めて、バルカン地方は〔本来〕イスラーム教徒の土地の一部であり、時間の経過とともにイスラームの敵どもの手に落ちてしまったと主張している。
つづく
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( 翻訳者:ST )
( 記事ID:38330 )