専門家「ムッラー・オマルの死はターリバーン勢力の崩壊をもたらすだろう」(1)
2015年07月30日付 Jam-e Jam 紙
インド亜大陸・アフガニスタン問題専門家のピール・ムハンマド・ムッラーゼヒー氏が指摘
昨日、ターリバーン指導者のムッラー・ムハンマド・オマルが2年前に死亡していたことが報じられた。この情報が確認された場合、アフガニスタン和平に対しても、またターリバーンという組織自身に対しても、相当の影響が及ぶ可能性がある。この問題を検討するために、我々はインド亜大陸・アフガニスタン問題の専門家であるピール・ムハンマド・ムッラーゼヒー氏にインタビューを行った。以下でお読みになるのは、その内容である。
--ターリバーン指導者のムッラー・オマルが死亡したとの情報は、どの程度まで信ぴょう性のある話なのでしょうか。というのも、これまで幾度となく、彼が死亡した、ないしは殺害されたと伝えられてきました。
ムッラー・オマルが殺害された、ないしは死去したとの噂が流れるようになって既に久しいのは事実である。にもかかわらず、これまでターリバーンもパキスタン政府も、このことを認めたことはなかった。
しかし昨日の情報に関しては、どうやらアフガニスタン当局はパキスタン政府から得たものだと言っているようだ。そのため、もしパキスタン政府がこの情報を伝えたのであれば、完全に正しい情報であると言えるだろう。というのも、彼らはムッラー・オマルが
クエッタにいることを把握しているからだ。
最近になってターリバーンから離脱し、ダーイシュに加わった一部の勢力が、情報源となっているようにも見える。もし情報源が彼らであれば、その正確さを確信することはあまりできない。というのも、ここ最近ダーイシュはターリバーンとアフガニスタンにおいて戦闘状態にあり、ダーイシュ側からの心理戦である可能性があるからだ。
総じて注意しなければならないのは、ここ1〜2年の間、ムッラー・オマルが果たして生きているのか、それとも死んでいるのかを示すものは、実際には何ら伝えられていない、ということである。〔ラマダーン月が開けたことを祝う〕フィトル祭や犠牲祭のような宗教的な祭日に、彼の名義で声明が発表されてきたにすぎず、それも音声や映像によるものではなく、書面によるものである。過去2年間、彼の動向を示すようなものは何ら得られていないということが、この情報の正しさを確認する証拠と言えるかもしれない。
つづく
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( 翻訳者:8413106 )
( 記事ID:38441 )