革命最高指導者「アメリカの影響力浸透を許したりはしない」(5)
2015年08月18日付 Jam-e Jam 紙

アメリカの影響力が浸透する経路は固く閉ざしてある

 イスラーム革命最高指導者は、地域の国々に「影響力を浸透させること」がアメリカの二つ目の邪な謀略であるとし、「アメリカは数十年にわたって影響力を浸透させ、失った名声を取り戻そうと目論んでいる」と強調した。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は、アメリカ政府が核交渉の結果を悪用しようと試みていると指摘し、次のように付け加えた。

アメリカは〔核交渉で得られた〕合意から、イランに影響力を浸透させるための手段を創り出そうとしている。その合意の帰趨は、イランでも、アメリカでもいまだ不明であり、〔議会によって〕拒絶されるのか、受け入れられるのかも分からないというのにだ。しかしいずれにせよ、〔アメリカがイランに影響力を浸透させるための〕この道はすでに固く閉ざされている。アメリカがイランに経済的・政治的・文化的影響力を浸透させたり、政治的プレゼンスを確保したりすることを、我々は全力で阻止する。

 同師は、イスラーム共和国の地域政策はアメリカの地域政策の対極に位置しているとした上で、「彼らは地域諸国をバラバラに分解し、〔アメリカに〕従属する小国家群を作り出そうとしている。しかし、神の御力によって、このようなことが起こることはないだろう」と付け加えた。

 革命最高指導者は、イラクの分解を試みるアメリカの企てについて発した、これまでの警告の数々を指摘した上で、「こうした発言に〔そんなバカなと〕驚いた者たちも一部にはいたが、今やアメリカ自身、明確にこうしたイラクの分解について口にするようになっているのだ」と付け加えた。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はさらに、「アメリカがはっきりと狙っているのは、イラク、そしてもし可能ならシリアの分解である。一方で、我々にとっては、地域諸国、ならびにイラクやシリアの領土的一体性〔の確保〕がきわめて重要なのである」と述べた。

〔…〕

ロンドンに拠点を構えているようなシーアは、シーアとは言えない

 同師は、アメリカや対立煽動機関による分断政策に対抗していくことも、イランの主要な政策の一つだとした上で、「我々は本部やその宣伝施設をロンドンに構え、抑圧諸国の地ならし役となっているようなシーア〔※〕を、シーアとはみなしていない」と強調した。

※訳注:ここで指摘されている「ロンドンに拠点を置くシーア」とは、Fadak TVを指すものと思われる。FADAK TVはロンドンに拠点を置くシーア放送局。

 革命指導者は、イラン・イスラーム共和国はバーレーンやイエメンの人々をはじめとする、全ての被抑圧者を擁護してきたと指摘し、「根拠のない主張とは反対に、我々はこれらの国々に干渉などしていない。しかし、抑圧された人々への支援については継続していく」と付け加えた。

〔…〕

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は演説のこの箇所の結びとして、「パキスタンやアフガニスタンをはじめとする、イスラーム世界のその他の地域でも痛ましい出来事が複数起きている。イスラーム教徒は知恵と洞察力を駆使して、この問題の解決に当たるべきだ」と述べた。

〔…〕

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( 翻訳者:KH )
( 記事ID:38592 )