息を吸うのも禁止!―ダーイシュが導入した驚くべき法律の数々(3)
2015年08月19日付 Jam-e Jam 紙

 ダーイシュにとって、結婚もまた、このテロ体制の外に何らの〔独立した〕意味を有してはいない〔=結婚をめぐるすべてのことはダーイシュによって管理され、意味づけられている〕。

 結婚契約の登録のためにダーイシュの命令下にある裁判所以外のところを訪れた若者は、誰であれ処罰されることになる。というのも、彼らの考えによれば、〔その他の〕裁判所は背教徒たちに属しているからだ。ダーイシュの裁判所以外のところで結婚契約を結んだ者は誰であれ、結婚契約仲立ち人であるか、結婚契約者本人であるかにかかわらず、磔刑に処されることになるのだ。

 ダーイシュのイスラーム法用語でいうところの「裁判所長官(ワーリー)」は、このテロ組織が自らの支配地域(特にキルクーク南西部にある「アル=ハウィージャ」地域)で運営している裁判所での結婚に関する原則を定めた。そうした原則の一つとして、婚資金の上限を150万イラク・ディナール(イランのお金で約350万トマーン)〔※日本円で約16万円〕と定めたものがある。この婚資金よりも多くの額を希望する者は、30回の鞭打ち刑に処せられる。

 また、テロ組織ダーイシュの指導者アブーバクル・アル=バグダーディーは、結婚する予定の組織のメンバーたちにプレゼントを贈るよう、指示を出している。彼がテロ組織ダーイシュのメンバーで、結婚を望んでいる者たちに対して考えているプレゼントの中には、必要な設備の整った住宅、および現金1200ドルが含まれている。これこそ、一家の父親たちが自分の娘に対して、ダーイシュ分子との結婚を強要する主な理由の一つだと考える者たちもいる。

 もちろん、殺害の恐怖が、彼らがこのようなことをしたがる理由であるとも考えられる。事実、〔アル=バグダーディーが〕こうした措置を講ずる前、ダーイシュのテロリストたちはジャマール・サッダームという名のタクフィール主義者のプロポーズを拒んだ14歳の少女の一家を皆殺しにしたこともあるのである。このプレゼントは、ダーイシュのメンバーとの結婚を促すための、単なる宣伝行為に過ぎない。

つづく


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( 翻訳者:YMG )
( 記事ID:38613 )