偽古代彫刻の傑作?、博物館もだます
2015年11月06日付 Radikal紙


様々な人工的な方法で古びさせた彫刻を、歴史的な美術品と見せかけて売る詐欺師たちが巨額の市場を形成している。偽の歴史的美術品が博物館に収められるほどエスカレートしており、博物館総局も監査委員会を組織した。

文化観光省は、直近の5年間に何百もの偽の彫刻を押収した。これらの彫刻の一部は博物館に展示されていた作品だった。また、別の一部は市場で販売され、当局に押収されたものだった。これらの彫刻を偽物と知らず「歴史的美術品」だと勘違いし、大金をはたいた者もいた。

通常、偽の彫刻は国外へ密輸される前提で作られる。彫刻を本物に見せかけるために、信じがたい方法が用いられている。大理石の彫刻なら、その一部がわざと壊される。押収された物の大半は鼻、腕、さらには胴も壊されていた。金属の彫刻なら、腐食、すなわち表面の反応で起きる浸食で年代物に見せかけるため、長期間地中に埋められる。また一部には穴が開けられる。このようにして、彫刻には年代物としての見た目が与えられる。顧客に専門性が無ければ、こうしたトリックに騙され「歴史的美術品」だと勘違いし、より容易に凡庸な作品に大金を払ってしまうだろう。

■ターゲットは観光客

金銀銅の小像も少なくない。顧客の目を欺くためにあらゆるコピー作品を用いる詐欺師らは、特に外国人をターゲットに選ぶ。アンタルヤ、イズミルのような観光客の多い地域で活動する詐欺師らは、テラコッタ、コイン、ロケットのように、持ち運びやすい偽の骨董品を作っている。

■詳細な分析が行われている

文化財・博物館総局は2010年から、詐欺師らに対抗する取り組みに力を入れている。特に文化観光省は委員会を立ち上げ、それ以前に博物館に収められた贋作を抽出しつつ、保安当局が押収した作品の真贋もこの委員会で確かめている。作品を確証する博物館で組織された委員会の報告書に疑いがある場合、他の博物館の専門 家で構成される新しい委員会を立ち上げる。この委員会の決定も疑わしい場合は、学者で構成される科学調査団が作られる。金属の作品なら、腐食の様子を確かめるため分析実験室で調査された後、その年代が確証される。同様の方法は、石材の作品にも適用されている。

■アンタルヤ・エルマル博物館の偽の小像

アンタルヤ県では、とある人物からエルマル博物館総局へ持ちこまれた動物像2体の真贋について懸念があるとの理由から、文化財・博物館総局によって作品分析・評価のための委員会が立ち上げられた。委員会が作成した2013年5月29日付報告によると、調査対象のオブジェのうち、翼のあるヤギの形をした銅の壁灯は、ルーブル博物館に存在する推定・紀元前5世紀末~前4世紀初頭の金の翼・銅のヤギの壁灯の模造品だった。また、人の顔をした牛の小像は、アケメネス朝美術の影響を受けた非常に出来の悪い模造品だった。いずれも第2,863号文化・自然遺産保存法の範疇に該当していないとされた。

■サムスン博物館の偽の彫刻

真鍮製で、14cmの古代ローマの戦士をかたどった像である。脚の部分は足首から先が取れた状態で、頭にコリントスの頭飾りを付けている。胴体にはトーガを纏っている。右腕は肩から先がなく、欠けている。左腕は落ちてしまっており、恐らくは短剣を握っている。両足はやや右に曲がっている。化学的な方法で年代物に見せかけられており、身体の前面と背面には複数の穴が存在する。

■マルディン博物館の偽の彫刻

寸法30x18x24 cmの彫刻で、頭は黒い筋の入った赤い大理石で出来ており、非常に生き生きとしたヘアカールに摩耗したような外観を持たせるため、所どころ打ち付けられている。頭とヘアースタイルには古代の特徴が見られる一方、目はローマ時代の特徴を示している。頭部が半分右に傾いているにもかかわらず、首の部分が下に向 かって完全にまっすぐ下りているため、この像の頭部には、古代の彫刻美術、古典時代とその後の作品にみられる人体解剖学への適応が見られない。顔はかなり鋭く彫られており、頭部は模造品である。第2,863号文化・自然遺産保存法の範疇には該当していないとされた。

■アダナ博物館

ブロンズ製で高さ51cm。右手には下に向けた刀剣、左手には上に向けてトーチを持っている。頭部には花輪を付け、身体の一部を覆う形でマントを付けている。マントは、首から後ろに向けて纏っている。足には足首を覆う長いサンダルを履いており、台座の上に設置されている。右脚を曲げ、台座の高い部分に載せている。内部は空洞で、鋳造技術で作製されたものだ。表面には腐食が見られる。解剖学的にバランスを欠いている上、腐食表面の違和感が目を引く。

■イズミル博物館のハデス像

偽の大理石像が一体存在した。高さ40cm。右腕と両脚が欠けている。ウェーブした髪が肩までかかっている。ひげを蓄えており、口ひげと顎ひげは繋がっている。また、左肩から下がる衣服を身に着けている。胴体と顔には、所どころ茶色の線が入っている。所々意図的に壊されている。

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(翻訳者:貝瀬雅典)
(記事ID:39108)