ロシアがケルマーン産ピスタチオの今後の市場―世界市場へのアメリカの進撃を受け(2)
2016年01月14日付 Mardomsalari 紙

 ピスタチオ輸出に携わっているモハンマド・ソルターニーネジャード氏はメフル通信のインタビューに対し、次のように述べている。

今年のピスタチオの生産量は減少し、対して輸出量も減っている。しかしながら、輸出向けのピスタチオは倉庫にちゃんとあるのである。世界市場での需要が減っているだけなのだ。

 彼は次のように付け加えている。

ケルマーン州では、ピスタチオ農園の灌漑で、深刻な問題に直面している。実際、多くのピスタチオ農園が干上がってしまっているか、あるいは生産量の減少に直面している。実際のところ、こうした問題発生への警告が何年も前から出されていたにもかかわらず、それを解決するための対策が行われてこなかったのである。

 ソルターニーネジャード氏はさらに、次のように述べている。

現在、統計によると、イランではピスタチオ農園1ヘクタールあたり、最大で1200キロのピスタチオが収穫される。しかしアメリカではこの数字は3トンである。そればかりか、イランでは実の入っていないピスタチオの量も増えており、ピスタチオの質低下が深刻化している。

 彼は〔自身が経営するピスタチオ農園での〕今年度のピスタチオ生産量は180トンだとし、「この量から140トンを輸出に回すことになるようだ」と述べた。

 彼は、今年の生産量は約20%減だとし、「対して、アメリカでのピスタチオ生産量は今年、20%増加したようだ。これで事実上、海外市場はアメリカ人にとられてしまうだろう」と付け加えている。

 彼は次のように続けている。

現在世界80ヵ国がイランからピスタチオを輸入しており、その最大の生産地はケルマーンである。とはいえ、この農産物の栽培はファールス州や南ホラーサーン州、ホラーサーン・ラザヴィー州で急速に増加しているようだ。つまり、ケルマーン州では水の確保に向けてなんの対策もとられていないのを見て、農家たちは〔ケルマーン州にある〕自分の農園を他の州に移し、ケルマーンにある農園は渇水で荒れ果てたままになっている、ということだ。

つづく


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( 翻訳者:SHN )
( 記事ID:39784 )