年の瀬にテヘランに流入する物乞たち(2)
2016年02月26日付 Jam-e Jam紙

「物乞いのいないテヘラン」という理想郷

 昨年のことになるが、テヘラン市福祉・社会参画庁の新たな代表が、辞令を受け取って数分後に行われた初めての所信表明において、テヘランを2年で物乞いのいない町に変えることができると表明したことがあった。とはいえ、この発言の少し後、彼は自らの発言内容を後退させ、この理想を実現させることができるかどうかは社会問題に携わっているその他の機関の協力如何であるとの見方を示した。

 しかしそれでも、物乞いたちを一斉に検挙し、一掃させるために彼が新たに示したその他の発言・約束からは、彼が依然として「物乞いのいないテヘラン」という夢の実現を追い求めていることが分かる。

 テヘラン市議会のモルテザー・タラーイー副議長は、「テヘランを物乞いのいない街に変えるという理想は素晴らしいが、不可能だ。何故ならば、物乞いの一斉検挙は複数の部門が取り組むべき問題であり、一機関の意思のみで解決できるものではないからだ」と述べている。

 同氏はさらに、「我々には一元的管理が必要である。物乞いらを整理・管理するには、確たる管理者が必要であり、明確で包括的な法律が必要なのである」と述続けている。

 タラーイー氏はまた、次のように付け加えている。

[物乞いをみても施しをしようと]ポケットに手を入れないよう、市民を啓発することが必要だ。人々は親切心や同情心から物乞いを助けようとする。人々がポケットに手を入れなければ、この問題は解決する。

エスファハーンやタブリーズといった街では、このようなアプローチによって、この問題が根本的に解決された。貧困者には支援機関が支援を行っており、彼らを助ける必要はもはやないことを、人々は知っているからだ。

 物乞いたちが市民の親切心や同情心を悪用しているという問題については、[社会]病理学者のモハンマド・サイーディー氏も強調していることである。彼は次のように述べている。

イラン人は人道主義的な精神の持ち主である。彼らは助け合いを大切にする。そしてこうした感情を悪用して、荒稼ぎをする者たちが一部にいるのである。

テヘランでは、物乞いは儲かる商売になっている。人々は物乞いを手厚く助け、物乞い行為を高収入を伴う犯罪にしてしまっている。首都にいる物乞いたちは検挙されて何度も裁判所に送られ、罰金を課せられても、人々の施しを受けて結構な収入を得てしまうため、再びこのサイクルに舞い戻ってしまう。この街では物乞い一人で、一日数十万トマーン[※10万トマーンは約3300円]を稼ぐことができるのだ。

つづく


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(翻訳者:KK)
(記事ID:40043)