年の瀬にテヘランに流入する物乞たち(3)
2016年02月26日付 Jam-e Jam 紙

 同氏は、こうした物乞いの中には、稼ぎが数百万あり、3〜4時間で500〜600トマーン[※ママ。「50万〜60万トマーン」の間違いではないかと思われる。50万トマーンは約1万7千円]の施しを受ける者もいると言い、「逮捕された物乞いには、ポケットに1,000万から1,100万[トマーン。日本円で約33万円から37万円]の銀行小切手が入っていた者も複数いた」とのことである。

 同氏は、こうした物乞いたちのなかには他の犯罪行為に手を染めている者もいるという。

例えば、子供の人身売買、麻薬の密売、わいせつ物の販売などである。この種の[犯罪行為に手を染めてしまう]社会的弱者に対応するためには、警察の介入が必要であり、司法や治安当局の取り締まりが求められる。

残念なことに、社会にはこうした人たちを犯罪者として見る眼差しがない。人々は貧窮者という視線で、彼らを見てしまう。法の執行者[=行政当局]がこうした物乞いを検挙するときですら、そうなのだ。物乞いたちはそれをよく心得たうえで抵抗し、人々の心を動かして彼らが法執行当局の邪魔をするよう仕向けようとする。

私たち一般市民は、物乞いに対して慈しみに満ちた視線を投げかけてしまうが、もしも物乞いのわずか15%しか真の貧窮者でないことを知れば、もはや彼らをこれまでのように助けることはなくなるだろう。

 都市の専門家たちの考えでは、物乞いの検挙は可能であるものの、適切な計画と基盤づくりが必要だという。物乞いの都市への流入を規制し、都市周辺部で発展するスラム街への対策やホームレスの整理・管理、雇用創出によって、物乞いを増加させる背景となるものを抑え込むことが必要なのだ。

〔‥‥〕

つづく


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( 翻訳者:KWSH )
( 記事ID:40044 )