ナウル共和国でイラン人避難民1人が焼身自殺(1)
2016年04月28日付 Mardomsalari 紙

【マルドムサーラーリー紙5面】一人のイラン人避難民が、ナウル共和国にある居留施設で、過酷で劣悪な生活状況を理由に焼身自殺を図った。

 イラン学生通信(ISNA)が英ガーディアン紙の報道として伝えたところによると、あるオーストラリアのメディアは昨日〔※2016年4月27日〕、「島嶼国ナウルにあるオーストラリアの拘置所において、一人のイラン人不法移民が移民生活に疲弊し、国連難民高等弁務官事務所の代表者らのいる前で自らに火をつけた」と報じた。

 オーストラリアのピーター・ダットン移民大臣(Minister for Immigration)は、この23歳のイラン人の若者が火傷を負ったことを認め、違法な避難民・移民らが政治的抗議行動として自傷行為に及ぶ可能性があることに対し、警告を発した。

 英ガーディアン紙の報道によれば、オミードという名で知られる既婚者のこのイラン人避難民の容態は重篤であるという〔※この報道の翌日、この男性は死亡した〕。オーストラリアとナウルの両政府は最近になって、ナウルで拘束されている者たちによる自殺・自傷行為を、「政治的抗議」として位置づけるようになっている。

 この報道によると、別のイラン人移民も先のファルヴァルディーン月〔西暦2016年3/4月〕に、太平洋に浮かぶナウル共和国の裁判所において、自殺を試みた罪で、200ドルの科料と、12ヵ月間の社会奉仕を命じられた。

 ナウル政府は、オーストラリアの厳格な政策によって同国への入国が阻まれ、パプアニューギニアにあるマヌス拘置所やナウルの拘置所に送られた違法な避難民・移民らによる自殺が、この判決によって防げるのではないかと期待を表明していた。しかし、この移民による焼身自殺は、この判決に効果はなかったことを示す格好となった。

 オミードの焼身自殺の瞬間を映した公開動画を見ると、彼は火を付ける直前、同地での過酷で劣悪な生活状況に抗議して、こうした行動に出るのだと叫んでいることが分かる。こうした行動から、彼らがいかに自分たちの置かれた状況に疲弊しているかが分かるのである。

つづく


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( 翻訳者:OKGW )
( 記事ID:40642 )