ロシア爆撃機によるダーイシュの攻撃、ハメダーンの基地から出撃(2)
2016年08月17日付 Iran 紙

ハメダーンを飛び立ったロシア軍機、ダーイシュの陣地を攻撃

 ロシア国防省は声明の中で、ロシアの爆撃機がハメダーンにあるイランの空軍基地から飛び立ち、戦闘が行われているハラブ(アレッポ)イドリブデイルッズール(デリゾール)にあるダーイシュやアン・ヌスラ戦線の陣地を爆撃したことを発表した。

 イラン学生通信が伝えたロシア国防省の声明によると、これらの爆撃機の攻撃により、これまでところシリア・ハラブ市近郊にある主要な武器庫5ヵ所が破壊されたという。これらの武器庫はテロ組織ダーイシュの武器調達に利用されていたもので、今回の破壊によって相当数のテロリストが死亡したとのことである。

 遠距離爆撃機Tu-22M3は以前にも、ダーイシュに対する軍事オペレーションの実行のために、ハメダーン空軍基地を利用したことがあると言われている。ロシア軍機にとってこの基地の主な利点は、シリアにいるテロリストを標的とするまでの飛行時間を劇的に減らすことができることだ。Tu-22M3に加え、新型爆撃機Su34(スホイ34)も、ハメダーン空軍基地に配備された。

 イランとロシアの間で軍事協力の新たな流れができつつあるが、それまではロシアの遠距離爆撃機は〔シリアに向けて〕攻撃を行う場合、同国のモズドク基地から実行しなければならず、シリアの領空に到達するまでに2千キロを飛行しなければならなかった。今では、ハメダーンの空軍基地を利用することで、この距離は700キロにまで減り、重要な空爆作戦も時間の面で迅速かつわずかなコストで行うことが可能となった。

ロシア、トルコ、イランの3カ国協議の可能性も

 ロシアの爆撃機がハメダーン空軍基地に配備されたとの報が伝えられる一方、ロシア大統領中東問題担当特使が先の月曜日〔=8月15日〕、テヘランを訪問し、シリア問題に関するイランとロシア両国のより一層の協調を目指して、我が国の外交関係者と協議を行った。

 ミハイル・バグダノフ特使はシリア問題をめぐって、テヘランでイラン外務省の高官らと最近面会したことに言及し、「イラン政府当局との面会の中で、トルコが興味を示すことを条件に、地域の諸問題をめぐるロシア、トルコ、イランの三者による協議実施の可能性が検討された」と語った。

 アル・アーラムが伝えたところによると、ロシア外務次官はまた、火曜日〔=8月16日〕にもシリア反体制派の代表らとドーハで面会し、その後サウジ当局との話し合いのためにリヤドに向かうつもりであると述べた。

 ロシア当局は昨年、シリア内戦の激化に伴い、ダーイシュをはじめとするシリア武装テロリストらに対して、正式に戦争状態に入るつもりであることを発表した。現在、アメリカ主導の国際的な連合軍もシリアやイラクにあるダーイシュの陣地に対して空爆を行っている。米軍機はこの空爆を行うために、トルコのインジルリク空軍基地を利用している。トルコとアメリカはNATOの加盟国である。

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( 翻訳者:MS )
( 記事ID:41219 )