保健相、イラン人の「ライフスタイル」に警鐘(2)
2016年09月15日付 Iran 紙

 セイェド・ハサン・ガーズィーザーデ=ハーシェミー博士〔※イラン保健相〕は、「第18回心臓血管系最先端医療会議」(18th International Congress on Cardiovascular Updates)において、次のように述べた。

心臓疾患による死亡数は世界的に増えており、我々もこの問題では例外ではない。我々の長期的な目標は今後10年間で心臓疾患による死亡数を25%減らすことである。この分野で最も重要かつ根本的なのは予防であり、この件では医療ネットワークが重要な役割を果たす可能性がある。

〔‥‥〕

 同氏はさらに、次のように続けた。

残念ながら、国内ではファーストフードの消費が増加しており、〔家族や友人たちの〕自宅での集まりは、レストランに繰り出し、そこでファーストフードのような有害な食事をとるものへと変貌してしまった。その一方で、ライフスタイルや食事の内容が心臓疾患に大きく関わっており、この問題では各家族が注意を怠らないことが必要である。〔‥‥〕

 ハーシェミー氏は、多くの人は自身の食生活に注意を払っていないと指摘した上で、「高血圧を患っている人の5割以上は、自身の病気についてまったく認識がない。また、国内には糖尿病患者が500万人おり、彼らの大半は数年後、糖尿病をコントロールすることができなくなって、身体に障害を抱えたり、死亡したりしている」とも述べた。〔‥‥〕

 「第18回心臓血管系最先端医療会議」の書記も大会の続きで、イランには肥満症の人間が2500万人いることを報告し、「イランでは2500万人が肥満であり、彼らには心臓にかかわる病が待ち構えている」と述べた。

 マスウード・エスラーミー博士〔※会議の書記〕はさらに、心臓発作や脳卒中の症例が増加していることについて、「心臓発作や脳卒中の症例は、ヨーロッパ諸国では減少しつつあるにもかかわらず、我が国では減少していない。予防計画への認識が足りないためだ」と警告を発した。

 今回の会議で示された最新の統計によると、イランの都市人口の5割が太りすぎであり、国内の成人の12.5%が糖尿病を患い、死亡原因の2〜3割は心臓発作だという。そして予防計画を実行していれば、心臓・血管系の疾患はかなりな程度、予め防ぐことが可能なのである。こうしたことから、この会議の書記を務めたエスラーミー博士は各医師会に対し、心臓・血管系疾患を予防するためのしっかりとした計画を策定するよう呼びかけた。

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( 翻訳者:SY )
( 記事ID:41527 )