12名死亡のアダナの女子学生寮火災、有識者レポート暫定版
2016年11月30日付 Cumhuriyet 紙


アダナ県アラダー郡で起きたスレイマンジュ教団の寮の火災に関する有識者の暫定報告が明らかにされた。

有識者による暫定報告書は、アラダー地方検察局の要請で用意され、亡くなった人々は非常用階段の扉にドアノブがなかったため外に出ることができず、また建物の第二配電盤のブレーカーが古く、漏電検出装置が機能しなかったことが出火原因だとの見方を示した。

労働安全の専門家は、建物の2階にある非常用階段の扉がPVC製のプラスチックドアで、これにはドアノブがなかったことを指摘。非常口の扉が外開きに作られていたにもかかわらず、ドアノブがなく、扉が開けられなかったために、非常口から脱出し助かった人がいなかったとの見解を示した。

電気の専門家は、建物の配電盤の裏にあった分電盤から出火した可能性があり、ブレーカーが古かった、もしくは機能しなかったことが原因で漏電し、火が付いた可能性が高いと話した。

さらに、この報告書によれば、死者のうち7人は3階の一室にいたこと、非常口の隣室から4人の遺体、2階から1人の遺体が発見されたという。

■市長による新たな説明

アダナ広域市のヒュセイン・ソズリュ市長(MHP所属)は、火災が起きた寮の建物にある非常口のドアに鍵が掛かっていたと説明。ヴェイスィ・カイナク副市長が「いいや、鍵は掛かっていなかった」と反論すると、これに対して次のように述べた。

「消防団は火災の専門家だ。生徒たちは上の階に逃げ、扉へ向かった。非常階段口に押し掛けたが、扉は開かなかったという。これは扉に鍵が掛かっていたこと、火災でPVC製のプラスチックドアが溶けて、膨らんでいたことが原因である可能性が高い。このドアはPVC製ではなく、耐熱性のあるものでなければならなかった。」

ソズリュ市長はまた、次のように語った。
「一度承認が下りた後は、市当局にはそれを監査する権限がない。さらに今回は火災の通報が遅れたため、消防車が現場に到着した際には、地下で起きた火が屋上まで広がっていた。また、アダナ県にはこれに類似する寮が100件あり、そのうち80件は同じ教団に属するものだ。」

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( 翻訳者:星井菜月 )
( 記事ID:41681 )