「笞と絶叫」の博物館へようこそ―パフラヴィー体制時代に囚われの身となった政治犯たち(4)
2017年02月09日付 Iran 紙


 博物館二階にある拷問部屋は、他のどこよりも訪問者らの注目を集める。そして訪問者らからは「ああ」という溜め息が漏れ出る。そう、そこで目にするのは、鞭打ち台であり、「アポロ」であり、電気ショックなのだ。

 拷問の様子を再現した音、そして元政治囚らの回想の朗読が、部屋にあるモニターから流れてくる。それらはすべてを生々しいものにさせ、〔訪問者らは〕体を震わせる。別の元政治囚が言う。

拷問の順番待ちの列に並んだ記憶は、元政治囚にとってつらい記憶の一つでしょう。私は鞭打ち台に2度、また「アポロ」にも2度、縛り付けられたことがあります。目隠しをされた状態で、ワイヤーで足の裏を打たれるのです。叫ぶことができないよう、口もふさがれました。叫ぶと、囚人にとって拷問も耐えやすくなり、拷問する側にとってはつらくなるからです。だから、彼らは私たちの口をふさいだのです。

 彼の説明では、「アポロ」とは月に行ったアポロの椅子から作られたといい、一方はそこに座った者を宇宙へと運び、もう一方は悲痛へといざなった。

※訳注:「アポロ」は1970年代以降、イランで開発・使用されるようになった拷問具の一つ。金属製の椅子に人を縛り付け、頭の上に金属製のヘルメットをかぶらせて、足の裏をむち打ったりする。ヘルメットをかぶらせるのは、叫び声が頭の中で反響し、拷問の効果を上げるため。金属製の椅子の上でヘルメットをかぶった状態が宇宙飛行士に似ていることから「アポロ」と呼ばれるようになったものと思われる。

 当時有名だった拷問官らに関する話もある。写真、その生涯、そして彼らのその後を添えて。マヌーチェフリーことフーシャング・アズガディーは、拷問で有名であるだけでなく、シアン化物によって囚人を数名殺害したことでも知られる。

 ホセイニー、及びアーラシュことフェレイドゥーン・タヴァーンギャリーは多くの場合、女性の政治囚を拷問し、その残虐さで有名だが、革命の初期に逮捕され、処刑されている。ここでは彼の〔革命裁判での〕告白の一部が、〔彼の肉声とともに?〕訪問者のために流されている。もちろん、女性政治囚だったファーテメ・ホセイニーやマルズィーイェ・ダッバーグらの回想もある。

〔‥‥〕

つづく


Tweet
シェア


この記事のつづきはこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:TR )
( 記事ID:42238 )